月見草
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
ーみつきー
お母さん…
ーみつきー
お父さん…
待って、どこに行くの?!
ねぇ!!私を置いて行かないで!!
一人にしないで!!
お父さん!!お母さん!!
『っ!!』
手を伸ばした先に見えたのは滲んだ木目調の天井
瞬きをすると涙が肌を伝った
気怠い…
身体を起こすとタオルが落ちた
私、熱あったんだ…
周りには刀剣男士達が雑魚寝状態で畳に転がっている
みんな…また、心配かけてしまった…
ごめんなさい…
汗で気持ち悪いのと、泣き顔を見られたくないと思い起こさないように外に出た
朝方の澄んだ空気がとても気持ちがいい
白んできた空を見上げるとまた、涙が零れた
「主!!」
振り向けば息を切らした三日月さんがこちらに近づいて来ていた
「主」
っ、泣いてるとこなんて見せたくない
私は、三日月さんと距離を取るため走り出した
「っ?!主!!待て!走っては危ない!」
『大丈夫、私は大丈夫だから!放っておいて下さい!!』
神様には
私は、あっさりと三日月さんの腕の中に捕まってしまった
肺が、心臓が痛い…
息が…苦しい…
この人の前では泣きたくない!
だから、涙止まって!お願い!
「主…」
『私は、私はっ、大丈夫、ですから…離して下さい』
三日月さん、お願い、もうこれ以上あなたの温もりを感じたくない…
「大丈夫なものか!!」
初めて聞く三日月さんの声に驚いて涙が止まった
「俺は…そなたが大事なのだ!」
『…こめんなさい。大事にしてもらってるのに心配ばかりかける主で…部屋に戻ります…………離して下さい』
もがくが、腕の力は更に強くなる
『三日』
「俺は!…俺は主が好きだ…一人の
え、だってあの時…
ー俺は、主として好きだ、それ以外無いー
って言ってた
それに、この頃は前みたいにふざけてこなくなってたじゃん…
「長谷部達から聞いた、、あの時、主が話を聞いていたと言う事、それに…」
ーきっと、主は淋しいのだと思う
自分の存在が忘れられてしまうんだ
俺達だって、その気持ちは痛い程分かる
それが、血の繋がりがあるなら尚更だ…ー
「主の気持ちに長谷部は気付いていたのに、俺は気付いてやれず…すまなんだ…」
『…』
あの時、私、長谷部達に見られてたんだ…
かっこ悪っ…
『そ、ですか…でも、同情はいらないので』
「同情ではない!!…俺は、笑ったそなたが好きだ、
「だから、俺を頼ってほしい…もう、これ以上一人で泣くな…」
小さくなる声が心配で振り返ると
泣きそうな三日月さんがいた
胸が締め付けられる…愛しいと思う気持ちが溢れ出す
『私、、三日月さんを好きでいて、いいの?』
「ああ、共に生きよう。俺はそなたの本当の家族になりたい」
『か、ぞく…』
私の涙を優しく拭ってくれる三日月さん
「ああ、家族だ」
『はい…』
そう言うと、三日月さんは優しく笑って顔を近づけてきた
え、え、待って!ええええ!!!
こ、これって、キ、キスすんの?!!
無理、爆死する!!
ギャァァァ…
「ギャァァァ!!何してんだ三日月!!!」
「病気の主に何て事を!!」
加州、長谷部、皆んな…
「いい所だったというのに…」
「「「三日月ぃぃぃぃ!!!」」」
「あなや」
朝焼けが照らす本丸は今日も賑やかになりそうです