月見草
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「寂しくなんてない…山姥切はそう聞こえたんですね」
宗三の問いに頷く山姥切
主が寝た後に、刀剣男士達は集まりこの頃の主の様子について話し出した
「確かに、この頃の大将はどこか無理をしている気がするな」
薬研が顎に手を当てて言った
「そうだね。僕の作った料理も美味しいって食べてくれるけど、食べる量が以前に比べて減ってるから心配してはいたんだ」
皆にお茶を配り終えた燭台切が言う
「俺も、この頃の主は顔色が良くない様に見える…化粧で誤魔化してるつもりだけど…」
加州が心配そうに眉を下げた
「僕達もそう思う、いっぱい遊んでくれるけど、気づくとたまに主はどこか遠くを見てるんだ…その横顔が凄く哀しそうだった」
乱が泣きそうな顔で言い、短刀達も頷く
「長谷部君は何か気付く事あった?」
眉根を寄せ畳を見つめる長谷部に燭台切は話しかけた
「…」
長谷部が口を開きかけた時、襖が開き小夜が慌てて入って来て三日月の腕を引っ張った
「どうしたのです、小夜」
「主が!早くっ!」
宗三の問いかけに答えた小夜の声は焦りの色ただ一色だった
小夜のその言葉に三日月は誰よりも早く腰を上げ主の元へ急いだ
「主!」
部屋の外で主を呼ぶが応答がない
〝御免〟と言い襖を開ける三日月の瞳には布団の中で苦しそうに
「主!」
駆け寄り額にてを当てる
「熱い…誰か、何か冷やすものを!」
「分かった!」
三日月の声に、燭台切が台所へ走った
後から入って来た刀剣男士達は心配そうに周りに集まる
「とりあえず、脱水症状にならないように水を飲まそう」
声をかけながら状態を起こした主に薬研が湯飲みを口に付けた
だが主は熱のせいで意識も朦朧でその力がない
「薬研、主をこちらに」
三日月に主を任せた薬研は目の前で起こった光景にピシリと固まった
周りの刀剣男士達も目を見開き驚きのあまり固まる
ゆっくりと、主の喉元が動く
それは、三日月が口移しで与えている水を飲み込んでいる証
「氷水とタオル持ってきたよ!」
襖を開けた燭台切は驚きのあまり氷水が入った桶を落としてしまい、その音で固まっていた男士達は顔を真っ赤にし叫んだ
「「「三日月っ!!」」」
三日月は〝主が起きるから静かに〟と言うように口元に指を立てた