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RAN AWAY!
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(この授業が終わったら、ついに昼休みが来てしまう……)
最悪だ。
私にとって昼休みは、地獄以外の何物でもない。
一番奴らとかかわる時間が多いのが昼休みで、下手したらお昼を食べる時間さえまともにとれないのだから。
例えどんなに好きな教科だろうと、昼休み前の授業は酷く憂鬱に感じられる。
出来れば終わってほしくないと願うけど、それも無理な話だ。
「じゃー、今日はこれで終わりだ。号令!」
頑張ろう。
今は、それしか道がない。
「Hey、名無し!昼飯食うぞ」
「俺と一緒に食おうぜ、名無し!」
授業が終わってすぐに、クラスの違う伊達正宗と長曾我部元親がやってきた。
隣のクラスからは、まだ先生の喋る声が聞こえる。
「……チカのクラス、まだ授業終わってないみたいなんだけど?」
「関係ねェよ、俺はサボってたからな」
「出ろよ授業!!」
チカが、当たり前のようにサボリ宣言をした。
確かに今日に限ったことじゃないけど、そういう問題ではない。
「まったく……テストの点数も良くないっていうのに、何で進級出来たの?」
「知らねェよ。本人に聞くな、本人に」
今度、真面目に先生に聞こうかと一瞬思った。
「名無しー!良かった良かった、一緒に食っていい?」
そう言って教室に遅れて入ってきたのは、同じくクラスの違う前田慶次。
彼が一番教室が離れているから、いつも最後にやってくる。
「ちょっとー、名無しちゃんは俺様と一緒に食べるんだよ?」
「いや、私は一人で……」
「某と食べるので御座る!」
「ちょっと、話聞いてる?」
「フフ……私とですよねぇ?」
「いや、謹んでご遠慮させていただきます」
佐助・幸村・明智も、途中から話に入ってきた。
これで、追っかけ軍団のメンバーが全員揃ってしまった。
「……で、名無しちゃんは今日は誰と食べるの?」
「俺に決まってンだろ?」
「Ah?馬鹿言ってんじゃねぇ、俺だ」
「俺にしなよ、なっ」
「ここは俺様でしょー?」
「是非、某とぉぉおお!!」
「さぁ、私と一緒に……」
じりじりと、奴らが私に近寄ってくる。
私は別に、誰とも食べるつもりはない。
けど奴らの目が、断ることは許さないと訴えている。
それなら……。
「じゃあかわりに、購買で焼きそばパン買ってきてほしいな」
「「「「「「……え?」」」」」」
「そりゃ、別に買ってくるのは構わねェが……」
「売り切れてんじゃねぇのか?人気NO.1だからな」
「一番早く買ってきてくれた人と食べる」
ピクッ……。
私が条件を付けた瞬間、全員が反応した。
……よし、もうひと押しだ。
「私からのご褒美もつける」
ピクピクッ……!
「だから、お願い!!」
「「「「「「うぉぉおおおお!!」」」」」」
"ご褒美"が効いたらしく、全員が一斉に教室を飛び出していった。