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遊園地に行こう!
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早速、二人で観覧車に乗る。
名無しちゃんも同じ考えだったみたいで
「やっぱり締めはこれだよな」
と言っていた。
そうだよね、せっかく二人きりで来たんだから。
二人きりで……
二人きり……
(今更だけど、好きな人と二人きりって恥ずかしいな!!)
「佐助、お前なんか顔が赤くないか?」
「えっそっ、そんなことないよ!?やだなー名無しちゃんってば!!」
「……何考えてたかは知らないが、バレバレな態度はしなくていいぞ」
だって言えないよ、恥ずかしいし。
名無しちゃん鈍感だから、絶対俺の気持ちには気付いてないだろうし。
こんな形でバラすの、嫌だから。
「……今日、楽しかったよ。誘ってくれてありがとうな」
暫くの沈黙の後、名無しちゃんが口を開いた。
俺が顔を上げると、笑顔の名無しちゃんと目が合った。
また自分の顔が赤くなるのが分かる。
「……佐助、お前本当に大丈夫か?」
「あぁ、うん!大丈夫だよ!!」
顔を覗きこまれて、柄にもなく緊張してしまう。
いつものように飄々とした態度でいようとするけど、どうにも調子が狂ってしまって出来ない。
心音がやけに耳について、五月蠅く感じる。
「そういえばさ、名無しちゃんはどうして遊園地に来ようと思ったの?」
話題を変えたくて、ずっと疑問に思っていたことを聞いた。
名無しちゃんはいつも、皆の誘いは理由をつけて断っている。
そしてそれは、本当は興味がないからってことを俺は知ってる。
なのに、俺の誘いを受けてくれたのはなぜだろう?
単に気まぐれってこともあるだろうけど、気になって仕様がなかった。
「あぁ、それは……佐助だったからだな」
「……はい?」
それはどういうこと?
「佐助と一緒なら、行きたいなと思ったからだよ」
そう言ってまた笑う。
……やめてよ、そういうことするのは。
頑張って抑えているのに、だんだんと我慢できなくなるから。
「なぁに、名無しちゃん。そんなに俺様のこと好きー?」
「好きだよ」
「な"っ……!?」
冗談のつもりで言ったのに、帰ってきたのは予想外の返事だった。
さも当然のように言った言葉は、俺のことが好きだって言葉。
相変わらず、顔は笑顔のままで。
「~~っ!名無しちゃん、それ反則!!」
「うわぁ!?」
ついに我慢できなくなって、俺は名無しちゃんを抱きしめた。
「おい……佐助?」
「俺も、名無しちゃんのこと好き」
そう言って、触れるだけのキスをする。
唇を離したときの、少し恥ずかしそうな顔が忘れられなかった。
END