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遊園地に行こう!
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「さ、中に入ろう!」
着いた先はお化け屋敷。
いざ中に入ろうとするが、名無しちゃんが固まったまま動かない。
「どうしたの?」
「……怖ぇ」
消え入りそうな声で呟く。
……珍しいな。
どうやら、俺の期待に添えてくれそうだ。
「大丈夫だって、俺様が付いてるから!」
「頑張る……」
またポツリと呟いて、今度は俺の服の裾を掴んできた。
かっ……かわ……!!
「ッコホン!んじゃ、ちゃっちゃと行ってちゃっちゃと出ちゃおう!」
本当はそんな風には思ってなかったけど、照れ隠しをするので精一杯だった。
「「……」」
中に入った瞬間、名無しちゃんは完全に黙りこくってしまった。
足の動きはぎこちなく、裾も掴んだままだ。
「……わっ」
「ぎゃぁぁああ!?」
「ちょ、もうちょっと可愛く叫べないの?」
飛びついてくれるのは嬉しいんだけどさ。
「五月蠅い!脅かした本人が言うな!!」
「はいはい、ごめんね」
もしかしたらと予想してたよりも、反応がかなり可愛い。
何か仕掛けがないか、一生懸命探したりしてるし。
名無しちゃんは再び黙りこくってしまって、また脅かしたくなった。
けど、ちょっかいを出すと怒るだろうから、外に出るまで反応を楽しんだ。
無事お化け屋敷から出ると、ジェットコースターに乗った時の俺みたいに、名無しちゃんが酷くげっそりとした顔をしていた。
「……疲れた」
「ごめんねー、ここまで怖がるとは思ってなくて」
「狙っただろ?」
「そんなわけないよ~」
「語尾に音符付きそうな喋り方で言われても、信用性の欠片もないからな」
そう言って頭を叩かれた。
でも、怒る姿も可愛いな。
……あれ、俺って末期?
「だからニヤニヤするな、気持ち悪いな」
そう言って、もう一度頭を叩かれた。
♢
ほとんどの乗り物を乗りつくした頃には、時間もだいぶ遅くなっていた。
何か乗るとしたら、あと一つくらいだろうか。
「次の乗り物で最後にする?」
「いいよ、何に乗る?」
最後と言ったら、やっぱりあれだと俺は思うけど……。
「じゃあせーので言おうよ、乗りたいの」
「OK。……せーの」
「「観覧車!」」
見事に二人がハモった。