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屑桐さん家のプレゼント交換

「屑桐、手冷たいし、荒れてるね…
あぁそうだ、ハンドクリーム」
「要らん。いつも言っているだろう。キサマに施されるのは不愉快だと」

バイトの皿洗い、家の分もだ。
掃除用具だって洒落たものはない。殆ど手作業。
荒れない方がおかしい。
だが、それに憐れみをかけられるほど惨めで苦しいものはない。


だって、そういうキサマは
柔らかで、シワもささくれもなく、
ふわりと甘い香りがして、
おとぎ話か何かの登場人物のような手指をしているのだから。

だが、それが《そうでなくなってしまう》未来。
それはまた別の話。


「んもぅ!施し施しって!
今日はクリスマスだよ!?いやイブだけどさ!
一年で一番プレゼント!!って日じゃないのかな!」

急に立ち上がり、なにやら御立腹のようで、ほっぺをぷくぷく膨らませた(※エスコート肝試しの牛子ちゃんをご想像下さい)牛尾が、腰に手を当てコチラを見下ろしている。

「プレゼントといえば…誕生日……」
「そう!それも!!屑桐は誕生日ももうすぐだよね!?」

しまった。墓穴を掘った。
そうなのだ。
この屑桐無涯、クリスマスと誕生日が近く、家庭の金銭状況に関わらずケーキとプレゼントを一緒くたにされがちなアレなのだ。

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