屑桐さん家のプレゼント交換
「むがにいちゃーん!ただいまー!」
「ねぇねぇむがにぃちゃん!こーんな大っきいツリーがあってねぇ、こんなに沢山お菓子も貰えたの!」
「おいしいねぇ、おいしいねぇ」
「あ!コラ!お家に入る前に食べるなんて行儀が悪いでしょっ」
しっかり者の、兄妹のうち唯一の女の子が一回り小さい弟を注意する。
この家の子達は、確かに貧しいかもしれないが、長男から末の弟くんまで、本当に真っ直ぐに純真に育っている。
色々と苦しい事も沢山あるだろうに、歪む事も、誰かを妬む事もなく……
「フン、帰ったか。
どうだったんだ。そのクリスマス会とやらは」
ツンケンした態度を隠しもしないこの人こそ、
この家の長男で、
そして……僕の大事なクラスメイトで、部活仲間で……一番の友達だ。
「気になるなら、キミも来たら良かったのに」
冗談交じりに肩をすくめて言うと、
もうみるみる分かりやすくカッと眼光鋭く睨んでくる。こわいこわい。
僕以外の子は大体コレで逃げちゃうんだよね。
(キサマは逆にしつこすぎる!!って何故か怒られもする。うーん?)
「殆どが!幼稚園児と!小学校のせいぜい低学年の集まりにか!?この俺が!!!」
「……うーん……確かにその調子で怒ってる屑桐が来たら、幼い子達は泣いちゃうかもしれないね…」
「キサマ…さっきからワザと俺をイラつかせていないだろうな」
「そんな事するわけないじゃないか…あっ やだ引っ張らないでよ」
「むがにぃー!!御門おにいちゃんをいじめちゃダメー!!!」
「だめー!!」
腕を掴んで、今にもガオーッと噛み付きそうな勢いの《むがにいちゃん》だったが、
弟妹の声にはめっきり弱い。
ピタリと止まって、腕もすんなり離してくれた。
「ねぇねぇむがにぃちゃん!こーんな大っきいツリーがあってねぇ、こんなに沢山お菓子も貰えたの!」
「おいしいねぇ、おいしいねぇ」
「あ!コラ!お家に入る前に食べるなんて行儀が悪いでしょっ」
しっかり者の、兄妹のうち唯一の女の子が一回り小さい弟を注意する。
この家の子達は、確かに貧しいかもしれないが、長男から末の弟くんまで、本当に真っ直ぐに純真に育っている。
色々と苦しい事も沢山あるだろうに、歪む事も、誰かを妬む事もなく……
「フン、帰ったか。
どうだったんだ。そのクリスマス会とやらは」
ツンケンした態度を隠しもしないこの人こそ、
この家の長男で、
そして……僕の大事なクラスメイトで、部活仲間で……一番の友達だ。
「気になるなら、キミも来たら良かったのに」
冗談交じりに肩をすくめて言うと、
もうみるみる分かりやすくカッと眼光鋭く睨んでくる。こわいこわい。
僕以外の子は大体コレで逃げちゃうんだよね。
(キサマは逆にしつこすぎる!!って何故か怒られもする。うーん?)
「殆どが!幼稚園児と!小学校のせいぜい低学年の集まりにか!?この俺が!!!」
「……うーん……確かにその調子で怒ってる屑桐が来たら、幼い子達は泣いちゃうかもしれないね…」
「キサマ…さっきからワザと俺をイラつかせていないだろうな」
「そんな事するわけないじゃないか…あっ やだ引っ張らないでよ」
「むがにぃー!!御門おにいちゃんをいじめちゃダメー!!!」
「だめー!!」
腕を掴んで、今にもガオーッと噛み付きそうな勢いの《むがにいちゃん》だったが、
弟妹の声にはめっきり弱い。
ピタリと止まって、腕もすんなり離してくれた。
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