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閉館間近の自然史博物館を、夜間警備員 ラリー・デイリーが歩いていると、どこからともなく現れた館長に呼び止められた。


そのまま、地下の倉庫まで連れていかれれば、そこには搬送業者の姿が。


「あー………博士?一体何が、」


「ラリー、明日からこの博物館では何が行われるか知ってるかね?」


「何が?あー、んー、そうですね、何とか展……」


「スミソニアン博物館展だ」


「あぁ!そう、それ」


マクフィーに遮られ、苦笑いを浮かべたラリーは倉庫をぐるりと見渡す。


明日から始まるらしい、スミソニアン博物館展は、相手の館長たっての要望……というが、館長にしてみれば、自分たちの博物館の方がここよりも価値があるのを見せつけたいだけ、とかなんとか。


何が運ばれるのか説明を受け、閉館時間の合図が出れば、持ち場へ向かおうとすると、背中越しに言葉をなげかけられる。


そして、館長も居なくなり館内にラリー以外が居なくなると同時に、こっそりと連れてきていた息子のニックが顔を出す。


「父さん、地下にある箱、あれなに?」


「新しい展示物だよ。スミソニアン博物館から来たんだ。明日からの展示物」


「あれも、父さん開ける?」


「いや博士からは、明日開けるって言ってた」


「でも、可哀想だよ。ここにいるなら、夜の間はまた動けるんでしょ?」


子供らしく、彼に思ったことをぶつけたニックは、目に付いた箱に駆け寄ると、そこに書かれたラベルを見れば、興奮したように振り返る。


「父さん!見てよ!!ハナの名前がある!」


「彼女も?」


「アメリア・イアハートはいないけど」


「それは、まぁ、」


バツが悪そうに頬を掻きながら、腕時計に目を落とす。長針が上まで来ると、外から恐竜やら動物の鳴き声が聞こえる。


すると、その音を聞いたのか地下に置いてある箱もいくつか、ガタガタと音を鳴らす中、ラリーはついニックの前にある箱に手を伸ばす。


「……父さん、いいの?」


「良くは無いだろ、けど、まぁ……」


「彼女、優しいから、大丈夫だよ。出してあげようよ」


じっと見つめられたラリーは、一息つくと小さく首を頷かせる。


最後の釘を外せば、中からゆっくりと蓋が開き、同時に棺の蓋が上へと跳ね、それを慌ててラリーが捕まえると、ムクリと起き上がる。


「やぁ、王女様」


声がかかると、起き上がった人物は、ジャラジャラと音を鳴らし顔を向け、2人の姿を見るなり小さく笑みを浮かべた。
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