このサイトは1ヶ月 (30日) 以上ログインされていません。 サイト管理者の方はこちらからログインすると、この広告を消すことができます。

Age of Ultron

Name change

本棚全体の夢小説設定
Name change

.




「彼女、何処かミステリアスな一面を持ってるって、思ったことないかな?」


「ミステリアス?……まぁ、言われて見りゃそうかもな」


「実を言うと、彼女のことについて知っている者は、ナターシャだけなんだよ」


「へぇ、まぁ仲がいいもんな、あの二人」


バナー博士とそんな会話を続けながら、下のバーカウンターで楽しそうに話す彼女たちを見下ろす。


「そんなナターシャから、僕はひとつだけ、ある事を教えてもらったんだ」


「ほう?」


「知りたい?」


「知りたくない、なんて言うと思うか?」


「だよね

…彼女、君にだいぶ関心を持ってるって話だよ」


「………え、なんて?」


「だから、興味を持ってるって。……いや、興味じゃないか、好意か」


「は、?」


博士から出た言葉に、俺の思考は完全に止まった。いつもみたいな事が言えないし、アルコールもそんなに摂取してないと思っていたけど、急激に酔いが回ったみたいになってきた。


「博士────それは────本当か?」


「ナターシャが嘘をつくとは思えない」


「だよな」


「だから、彼女の態度を気にすることはないよ。

ただ、ひとつ言うとすれば、彼女の身体中に回る毒は、一般人が触れたらひとたまりもない。

仲を深めたいと思っているのなら、ドーランの身体に触れないようにするのをおすすめするよ」


僕からのアドバイスだ、そう言って俺の肩に手を置いては、健闘を祈る、とか何とか残して先に下へ降りていく。


もうそろそろ、部外者は退散の時間らしく、代わる代わるスタークやスティーブ達に別れの挨拶をしていた。


俺もゆっくり階段をおりて行けば、微笑ましそうに、だけど苦しそうな顔で、カウンターからその姿を見守る彼女に目がいき、スティーブに呼び止められても、それを無視した。


ハナ


『……あら、ウィルソン。貴方も帰るのね』


「今度、食事でもどうかな」


『食事?誘う相手を間違ってるわよ』


「いいや、アンタに聞いてんだ。

任務終わりでいい、近くに上手いPB&Jを出す店を知ってる。」


『キャプテンにでも聞いたのかもしれない……確かに私の好きな物はPB&J。

だからって、食べ物で釣られると思ったら大間違いよ』


「でもアンタは絶対に来る。」


『何ですって?』


「これ、俺の番号。」


彼女の目の前に、自分の番号を書いた紙を置いて背を向けた俺の顔は、だいぶやばいと思う。


現にスティーブと大佐が苦笑いしてるからな。
6/24ページ
スキ