Age of Ultron
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────何に怯えてんのか知らねぇが、今は俺とお前しかいない。
あの厄介な姉弟のおかげで、最高の夢を何度も見させられていた。そんな中、真っ暗な世界で唯一聞こえた声に引かれて、何度も救われていたけど、ぼんやりとだから誰の声なのかさっぱり。
日差しを感じるから、朝なんだろうなって思ってるし、起きないと、と思ってもいる。なのに、身体が重すぎて起き上がれないし、瞼も上がらない。
いい匂いが鼻を掠めるし、ローラがご飯を作ってるのかな、なんて考えたけど、そういえば小屋の中で発作を起こしたんだった、って思い出したら、じゃあここは一体どこなんだ、と。
重たい身体を横に向けると、扉が開いて誰かが入ってくる音が聞こえてくる上に、近くでしゃがんだ音とほのかに香る匂いで、ここが誰の家で、誰が普段寝てる場所なのかわかったような気がした。
「ハナ、朝だぞ」
あぁ、やっぱり。よりによって、どうしてこの男の家なの。絶対ナットの差し金よ、そうに決まってる。
「なぁ、あんま体調良くないのか?
もしそうなら、俺の手を握ってくれ。起きれそうなら2回握って欲しい────ちゃんと手袋をしてるからな」
素手の人間に私が触れるはずないでしょ、そう思ったら、付け加えるようにそう言ってくるし、分かるように両手を擦ったのか、布が擦れる音がする。
無理に起こそうとしない様子に、意外と優しくて強引なことしないんだ、って関心する。だけど、そろそろ声を出すのはいいんじゃないかと思って、口を開いてみる。
『……ごめん、迷惑かけて』
「っ、なんだ、起きてたのか」
『起きてたよ。ただ、身体が重たくて上がらないの。意識もちゃんとしてる。』
「起きるか?それとも、まだ寝てる?」
『もう、寝たくない。それに、ご飯、作ってくれたんじゃないの?』
「まぁ作ったけど、無理して食うことは、」
『平気よ。だるいだけだから、それ以外は問題ないの。
ただ、私の事、起こして欲しくて』
しっかり目を開けると、そこに見えたのは酷く心配そうに私を見つめるウィルソンで、その次にベットサイドに雑に置かれた注射器だった。
ずっと遠くから見ていた、逞しい彼の腕によって起こされると、肩まで貸してくれて洗面所まで連れて行ってくれる。
そして、わざわざ新しい歯ブラシを出してくれて、簡単な身支度を終えるまで待っててくれるし、いつも以上に近くに感じる彼の体温に、私の心臓はバクバクだった。
────何に怯えてんのか知らねぇが、今は俺とお前しかいない。
あの厄介な姉弟のおかげで、最高の夢を何度も見させられていた。そんな中、真っ暗な世界で唯一聞こえた声に引かれて、何度も救われていたけど、ぼんやりとだから誰の声なのかさっぱり。
日差しを感じるから、朝なんだろうなって思ってるし、起きないと、と思ってもいる。なのに、身体が重すぎて起き上がれないし、瞼も上がらない。
いい匂いが鼻を掠めるし、ローラがご飯を作ってるのかな、なんて考えたけど、そういえば小屋の中で発作を起こしたんだった、って思い出したら、じゃあここは一体どこなんだ、と。
重たい身体を横に向けると、扉が開いて誰かが入ってくる音が聞こえてくる上に、近くでしゃがんだ音とほのかに香る匂いで、ここが誰の家で、誰が普段寝てる場所なのかわかったような気がした。
「ハナ、朝だぞ」
あぁ、やっぱり。よりによって、どうしてこの男の家なの。絶対ナットの差し金よ、そうに決まってる。
「なぁ、あんま体調良くないのか?
もしそうなら、俺の手を握ってくれ。起きれそうなら2回握って欲しい────ちゃんと手袋をしてるからな」
素手の人間に私が触れるはずないでしょ、そう思ったら、付け加えるようにそう言ってくるし、分かるように両手を擦ったのか、布が擦れる音がする。
無理に起こそうとしない様子に、意外と優しくて強引なことしないんだ、って関心する。だけど、そろそろ声を出すのはいいんじゃないかと思って、口を開いてみる。
『……ごめん、迷惑かけて』
「っ、なんだ、起きてたのか」
『起きてたよ。ただ、身体が重たくて上がらないの。意識もちゃんとしてる。』
「起きるか?それとも、まだ寝てる?」
『もう、寝たくない。それに、ご飯、作ってくれたんじゃないの?』
「まぁ作ったけど、無理して食うことは、」
『平気よ。だるいだけだから、それ以外は問題ないの。
ただ、私の事、起こして欲しくて』
しっかり目を開けると、そこに見えたのは酷く心配そうに私を見つめるウィルソンで、その次にベットサイドに雑に置かれた注射器だった。
ずっと遠くから見ていた、逞しい彼の腕によって起こされると、肩まで貸してくれて洗面所まで連れて行ってくれる。
そして、わざわざ新しい歯ブラシを出してくれて、簡単な身支度を終えるまで待っててくれるし、いつも以上に近くに感じる彼の体温に、私の心臓はバクバクだった。