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何故みんなを殺そうとしたのか────彼女の問いを聞いてから、トニーは突然笑い出す。


誰もが、彼に対してどうしたんだと思う中、ソーだけがそんなに面白いかと声をかけ、ハナはよく声をかけたな、と感心した。


「いいや？面白くは無い、だよな。

笑えないっていうか、とんでもない、全く酷い、冗談だ。最悪だよ」


「お前が理解できないものに、手を出すからこうなっ、」


「違う！悪かった、悪かったよ、おかしくてね。

何故、ウルトロンが必要なのかも理解できないとは、」


「トニー、今はそんな話をしている場合じゃない、」


「本気か？！全く！

何か言われたら、すぐに尻尾巻いて降参するのか？」


「殺人ロボットを作ってしまった」


「作ってない！完成には程遠かった、インターフェースもな」


「完成させてなくても、その結果がこれだ。

アベンジャーズは、S.H.I.E.L.D.と同じではいけない。」


「みんな忘れたのか？僕がワームホールに飛び込んで、」


「そんな話あったっけ？」


『大佐はいなかったわね、そういえば』


「ニューヨークを救った」


「初耳だ」


「思い出せ。

空にポッカリ空いた穴から、エイリアン共が襲ってきただろう。宇宙の彼方から」


「アベンジャーズは、武器商人を相手に戦うのも結構だが、宇宙にいる敵が、ラスボスだ。

────そういう敵とどう戦う」


「みんなで」


「負けるぞ」


「それでも、僕らで戦う。

……ウルトロンは、我々を挑発してるんだ。奴が準備を整える前に見つけよう。

世界は広すぎる。まずは、範囲を狭めよう。」


殺人ロボットの動きを止めるために、再びアベンジャーズがスティーブの言葉で動き出した。


各々が動き出した頃、ハナは修復が終わった羽を背中に仕舞うと、先程からズキズキと痛む腕に目をやる。


そして、手袋を取ると、そこには紫色に変化した腕があり、ナターシャが彼女のそばの机に腰掛けた。


「もしかして、毒の制御がまだ？」


『最近、良く起こるの。スタークには、体内の毒を緩和するための薬の副作用だって聞かされてるけど』


「もしかしたら、体内にあってないのかも。この後、検査できるように手配します。」


「それがいい。

貴方がここで倒れたりしたら、私ひとりでこの集団を宥めることなんて出来ない」


『この毒が暴走しないようにってための薬なのに……こうなるなら、飲まなきゃ良かった』


「相変わらず検査が嫌いな所、変わってないのね」