拍手夢③ナンパから守らせてみた
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
ダークシグナーとの戦いから一ヵ月後。
生き返った京介は、恋人である私の元に一番に会いに来てくれた。
幸いダークシグナー時の記憶はカーリーさんのように覚えていないようで、これからまた一緒に過ごせると思って私は涙が出そうになったんだけど、
そこで京介から告げられたのは「俺は旅に出ることにした」という事だった―――。
京介の決心は揺ぐ気配はなく、私は反対する事も出来ず、気が付けば京介が旅に出る前日となっていた。
決して私から別れるためだとか私のことが嫌いになったとか、そういう訳じゃないのは分かっている。
でも、また離れるなんてやっぱり寂しいよ、京介……。
明日旅立つ京介のことを考え、私は一人道端の壁にもたれて座り込んでいた。
しばらくボーっとしていると、やけにネットリとした視線が自分に向けられているのに気付く。
まるで全身を舐め回されているかのような不快感に、その視線が向けられている方へと嫌々ながらも私は目を向けた。
視線の先には、いかにも軽そうな若い男がニコニコと不気味に微笑んでいた。
そういえばこの辺りは人気が少ない分、治安が悪いことで有名だったことを今更思い返す。
でも、その考えに至るのが少し遅かったようで既に男に腕を掴まれてしまった。
「あ、やっとコッチ見てくれた~。んな悲しそうな顔すんなよ、俺が楽しいトコ連れて行ってやるから」
「ちょっ、止めてくださいっ!」
―――京介っ、助けて!!
男に連れて行かれそうになり、無意識に京介に助けを求めようとしたが、ハッと思い出した。
京介は明日旅立ってしまう事を……。
こんな所で助けなんて求めたりしたら、京介は安心して旅立てない。
これくらい一人で……私一人で何とかしないと。
「いい加減にしてください! これ以上しつこくなさるんだったら、私にも考えがありますよ! 知り合いのセキュリティの方を呼びますから!」
しつこく誘い続ける男をキッと睨みつけ強く言い放つ。
ここまで強気で言えば、男も怯んで諦めるだろう……と考えていた私の思案は甘かったらしく、
男は口端を上げニヤリと不敵な笑みを浮かべると、掴んでいた私の腕を引き、腰を抱いてきたのだった。
「ちょっと!?」
「へぇ、呼んでみなよ? この状態で呼べるもんならな」
いつの間にか腕を逆手に取られ、身動きが出来なくなっていた。
それでも男から何とか逃れようと身体を捻った瞬間、不意にぞろりと首筋を舐められた。
「ヒッ!?」
「う~ん、いいニオイ。本格的に俺のモノにしたくなっちゃった」
全身がブルブルッと悪寒によって震えあがるのを感じた。
いまだかつてない程の嫌悪感に声も出せなくなり、私の身体は硬直してしまう。
もう耐えられなかった。
私は心の奥底で強く京介に助けを求んで叫んでいた。
―――京介……っ!!
その瞬間、グイっと身体ごと引っ張られ、誰か違う男の人の胸に抱き締められた。
フワッと広がる香水の香り。
それは、京介が好きなメーカーの香水の香りだった。
顔を見なくても分かる。
この暖かい胸の主は……間違いなく京介だ。
「京介っ……!」
「なんだよ、お前? 今いいトコロだったのによ~、邪魔すんな!」
折角の良い所を害された男は、京介に怒りを露にする。
しかし、そんな男の情けない主張にも京介は目もくれず、
私を片手で抱き締めたまま、軽く足払いをかけ男を転倒させた。
「なっ!?」
「さっさとどっかに行きな。コイツはなぁ、お前みたいなクソが手ぇ出して良いような安い女じゃねぇんだよ」
京介は男を一瞥して吐き捨てると、倒れた状態の男の上に足を乗せ、徐々に体重を掛けていった。
「グァッ……! や、やめ……」
「早くしねぇと俺、お前を殺すかもな……?」
ドスの利いた低い声で京介が脅すと、男は青ざめた顔で京介が足を少し浮かせた隙に、慌てて逃げて行った。
……けれど男が去って行っても、京介は何も言わず私を片手で抱き締めたままだった。
ああ、きっと京介は心配しているんだ……。
自分がいなくなった後、私がこんな目に遭っても助けられない。
私が頼りないから、京介を苦しめている。
「京介、ごめんなさ――」
「やっぱ……無理な考えだったぜ。お前を置いて旅に出るってのは」
「そんな……!」
「だからお前も旅に連れて行く。悪ィな」
京介はそう甘く囁くと、男が舐めた首筋の辺りをわざと音を立ててキツく吸い上げた。
身体中の感覚が京介の舌に集中し、背筋にゾクゾクしたものが這い登っていく。
男が舐めた時はただ嫌悪感しかなかったけど、京介が舐めると自然と身体が敏感に反応してしまう。
「ううん、全然悪くない……。京介と一緒にこれからもいれるなんて、嬉しい! 京介、大好き……っ!」
京介とこれからも一緒にいられるなんて、これ以上幸せなことなんてない。
私が嬉しさをいっぱいに顔に出して振り返ると、京介は首筋から舌を離し私の頬にそっと手を寄せた。
「ああ、俺もだ……」
久々に見た満足そうな笑みで京介は言うと、私の唇に自分の唇を重ねて抱き締める腕の力を強くした。
生き返った京介は、恋人である私の元に一番に会いに来てくれた。
幸いダークシグナー時の記憶はカーリーさんのように覚えていないようで、これからまた一緒に過ごせると思って私は涙が出そうになったんだけど、
そこで京介から告げられたのは「俺は旅に出ることにした」という事だった―――。
京介の決心は揺ぐ気配はなく、私は反対する事も出来ず、気が付けば京介が旅に出る前日となっていた。
決して私から別れるためだとか私のことが嫌いになったとか、そういう訳じゃないのは分かっている。
でも、また離れるなんてやっぱり寂しいよ、京介……。
明日旅立つ京介のことを考え、私は一人道端の壁にもたれて座り込んでいた。
しばらくボーっとしていると、やけにネットリとした視線が自分に向けられているのに気付く。
まるで全身を舐め回されているかのような不快感に、その視線が向けられている方へと嫌々ながらも私は目を向けた。
視線の先には、いかにも軽そうな若い男がニコニコと不気味に微笑んでいた。
そういえばこの辺りは人気が少ない分、治安が悪いことで有名だったことを今更思い返す。
でも、その考えに至るのが少し遅かったようで既に男に腕を掴まれてしまった。
「あ、やっとコッチ見てくれた~。んな悲しそうな顔すんなよ、俺が楽しいトコ連れて行ってやるから」
「ちょっ、止めてくださいっ!」
―――京介っ、助けて!!
男に連れて行かれそうになり、無意識に京介に助けを求めようとしたが、ハッと思い出した。
京介は明日旅立ってしまう事を……。
こんな所で助けなんて求めたりしたら、京介は安心して旅立てない。
これくらい一人で……私一人で何とかしないと。
「いい加減にしてください! これ以上しつこくなさるんだったら、私にも考えがありますよ! 知り合いのセキュリティの方を呼びますから!」
しつこく誘い続ける男をキッと睨みつけ強く言い放つ。
ここまで強気で言えば、男も怯んで諦めるだろう……と考えていた私の思案は甘かったらしく、
男は口端を上げニヤリと不敵な笑みを浮かべると、掴んでいた私の腕を引き、腰を抱いてきたのだった。
「ちょっと!?」
「へぇ、呼んでみなよ? この状態で呼べるもんならな」
いつの間にか腕を逆手に取られ、身動きが出来なくなっていた。
それでも男から何とか逃れようと身体を捻った瞬間、不意にぞろりと首筋を舐められた。
「ヒッ!?」
「う~ん、いいニオイ。本格的に俺のモノにしたくなっちゃった」
全身がブルブルッと悪寒によって震えあがるのを感じた。
いまだかつてない程の嫌悪感に声も出せなくなり、私の身体は硬直してしまう。
もう耐えられなかった。
私は心の奥底で強く京介に助けを求んで叫んでいた。
―――京介……っ!!
その瞬間、グイっと身体ごと引っ張られ、誰か違う男の人の胸に抱き締められた。
フワッと広がる香水の香り。
それは、京介が好きなメーカーの香水の香りだった。
顔を見なくても分かる。
この暖かい胸の主は……間違いなく京介だ。
「京介っ……!」
「なんだよ、お前? 今いいトコロだったのによ~、邪魔すんな!」
折角の良い所を害された男は、京介に怒りを露にする。
しかし、そんな男の情けない主張にも京介は目もくれず、
私を片手で抱き締めたまま、軽く足払いをかけ男を転倒させた。
「なっ!?」
「さっさとどっかに行きな。コイツはなぁ、お前みたいなクソが手ぇ出して良いような安い女じゃねぇんだよ」
京介は男を一瞥して吐き捨てると、倒れた状態の男の上に足を乗せ、徐々に体重を掛けていった。
「グァッ……! や、やめ……」
「早くしねぇと俺、お前を殺すかもな……?」
ドスの利いた低い声で京介が脅すと、男は青ざめた顔で京介が足を少し浮かせた隙に、慌てて逃げて行った。
……けれど男が去って行っても、京介は何も言わず私を片手で抱き締めたままだった。
ああ、きっと京介は心配しているんだ……。
自分がいなくなった後、私がこんな目に遭っても助けられない。
私が頼りないから、京介を苦しめている。
「京介、ごめんなさ――」
「やっぱ……無理な考えだったぜ。お前を置いて旅に出るってのは」
「そんな……!」
「だからお前も旅に連れて行く。悪ィな」
京介はそう甘く囁くと、男が舐めた首筋の辺りをわざと音を立ててキツく吸い上げた。
身体中の感覚が京介の舌に集中し、背筋にゾクゾクしたものが這い登っていく。
男が舐めた時はただ嫌悪感しかなかったけど、京介が舐めると自然と身体が敏感に反応してしまう。
「ううん、全然悪くない……。京介と一緒にこれからもいれるなんて、嬉しい! 京介、大好き……っ!」
京介とこれからも一緒にいられるなんて、これ以上幸せなことなんてない。
私が嬉しさをいっぱいに顔に出して振り返ると、京介は首筋から舌を離し私の頬にそっと手を寄せた。
「ああ、俺もだ……」
久々に見た満足そうな笑みで京介は言うと、私の唇に自分の唇を重ねて抱き締める腕の力を強くした。