拍手夢③ナンパから守らせてみた
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今日はプラシド様に定期連絡をする日です。
私はプラシド様から密命を受け、不動遊星たちの情報を探るため、スパイとして活動しています。
今まで何度もこの定期連絡をしてきましたけど……今回は何故か喫茶店で待っていろと命令されました。
いつもだったらメールなどの機械を通してなのに、一体どういう事でしょう?
でも、久方ぶりにプラシド様に直接お会いできるので嬉しくて仕方ありません。
ところで、さっきからずっと私に向かって話しかけている男の人は誰でしょう?
「ホント君可愛いよねぇ、名前なんて言うの?」
「?」
「うわぁ、チョー可愛い! いつもここでお茶でも飲んでるの? 俺もこのオープンテラスが好きでさ――」
この人、私に話しかけているんですよね……?
ずっと「可愛いよね」とか言っているんですが、誰のことを話しているのでしょうか?
早口すぎて、話がうまく聞き取れません……。
プラシド様だったら、もっとゆっくりと聞き取りやすい声で話してくださるのに。
――と思って、ジュースが入ったグラスを手に取って飲み始めた瞬間のことです。
突然テーブルが蹴り上げられ、近くの壁に大きな音を立ててぶつかりました。
目の前の男の人は驚きのあまり固まっているようです。
蹴り上げた人物を見上げると、スーツ姿の人間に変装したプラシド様でした。
いつもの白銀の髪のプラシド様もかっこいいですけど、たまになさる黒髪短髪のプラシド様もかっこいいです。
惚れ惚れと眺めていると、プラシド様が私の腕をとって椅子から立たせました。
「プ、プラシド様?」
「………」
何やら怒っているようです。
なにか知らない間に私は不始末を起こしてしまったのでしょうか?
プラシド様は何も言わず私をそこから連れ出し、人気のない路地裏に私を押し込みました。
マズイです。
本格的に怒っているみたいです。
もしかしたら、ここで私は消されてしまうかもです。
……でも、だとしてもプラシド様の手に掛かるなら喜んで私は受けます。
しかしプラシド様の口からようやく出た言葉は、私の予想と全く違うものでした。
「………あの男は何だ」
「あの男とは……?」
「貴様の目の前に座っていた軽薄そうな男のことだ」
もしかしてプラシド様は、私がイリアステルの秘密をその男にバラしていたと思われているのでしょうか?
もしそうだとしたら、一刻も早く誤解を解かないといけません。
「プラシド様……! 私はプラシド様の信頼を裏切るような真似は全くしておりません! 信じてください!」
「何を言っているんだ……?」
「あの男は勝手に私の前に座り、よく分からないことを喋っていただけです! 私は何も話しておりません!」
「……つまり知り合いではないという事か」
「はい! 全くの無関係です!」
プラシド様に私の忠誠心を信じていただけるよう、キッパリと言い切りました。
「そうか……。貴様を信じよう」
「寛大なお心に感謝します、プラシド様!」
誤解が解けたようで、私はホッと安心し笑みが零れました。
一方プラシド様は深くため息をついて口を開きました。
「あまり俺の心をざわつかせるな……。貴様は無防備すぎて目が離せん」
「す、すみません」
「謝るな。謝罪などいらん」
プラシド様は厳しいお方です……。
そんな所も尊敬しているのですが、少し怖いと思ってしまいます。
私は今回の件でプラシド様に嫌われてしまったかもしれません。
どうすれば、プラシド様に好かれるのでしょう……?
深く気持ちが沈んでしまったその時、
プラシド様が何を思ったのか私を横抱きにしました。
「え!? プラシド様っ!? お、重いですよ? 降ろしてください!」
「うるさい。黙れ。大人しく抱かれてろ」
耳元で低く囁かれ、思わず顔が真っ赤になりました。
な、なんだか、プラシド様がエロいような……ハッ、こんな事を言っては失礼ですよね。
イリアステルに所属する私たちは、そういう世俗にまみれた考えなど抱かないように訓練されているのに……私ったら何を……。
スパイ活動を続けている内に、不動遊星たちの影響を受けてしまったのでしょうか?
これは忌々しき事態です。
ホセ様の精神修行を今すぐ行わないとダメな感じです。
プラシド様は私を抱えたまま剣を取り出し、空間を切り裂いてイリアステル本部への入り口を作りました。
入り口の中に入っても、まだプラシド様は降ろして下さりません。
誰も見ていないとはいえ、私は恥ずかしくて降ろして欲しいのですが、
「黙れ」と命令されましたので、何も言うことができません。
困った私はチラッとプラシド様の顔を見上げ、目線で訴えてみましたが、何故かプラシド様は無表情でありながら何処となく嬉しそうな顔をしています。
どうしてなんでしょうか?
――私には分からないので、今度ルチアーノ様にでも聞いてみることにします。
私はプラシド様から密命を受け、不動遊星たちの情報を探るため、スパイとして活動しています。
今まで何度もこの定期連絡をしてきましたけど……今回は何故か喫茶店で待っていろと命令されました。
いつもだったらメールなどの機械を通してなのに、一体どういう事でしょう?
でも、久方ぶりにプラシド様に直接お会いできるので嬉しくて仕方ありません。
ところで、さっきからずっと私に向かって話しかけている男の人は誰でしょう?
「ホント君可愛いよねぇ、名前なんて言うの?」
「?」
「うわぁ、チョー可愛い! いつもここでお茶でも飲んでるの? 俺もこのオープンテラスが好きでさ――」
この人、私に話しかけているんですよね……?
ずっと「可愛いよね」とか言っているんですが、誰のことを話しているのでしょうか?
早口すぎて、話がうまく聞き取れません……。
プラシド様だったら、もっとゆっくりと聞き取りやすい声で話してくださるのに。
――と思って、ジュースが入ったグラスを手に取って飲み始めた瞬間のことです。
突然テーブルが蹴り上げられ、近くの壁に大きな音を立ててぶつかりました。
目の前の男の人は驚きのあまり固まっているようです。
蹴り上げた人物を見上げると、スーツ姿の人間に変装したプラシド様でした。
いつもの白銀の髪のプラシド様もかっこいいですけど、たまになさる黒髪短髪のプラシド様もかっこいいです。
惚れ惚れと眺めていると、プラシド様が私の腕をとって椅子から立たせました。
「プ、プラシド様?」
「………」
何やら怒っているようです。
なにか知らない間に私は不始末を起こしてしまったのでしょうか?
プラシド様は何も言わず私をそこから連れ出し、人気のない路地裏に私を押し込みました。
マズイです。
本格的に怒っているみたいです。
もしかしたら、ここで私は消されてしまうかもです。
……でも、だとしてもプラシド様の手に掛かるなら喜んで私は受けます。
しかしプラシド様の口からようやく出た言葉は、私の予想と全く違うものでした。
「………あの男は何だ」
「あの男とは……?」
「貴様の目の前に座っていた軽薄そうな男のことだ」
もしかしてプラシド様は、私がイリアステルの秘密をその男にバラしていたと思われているのでしょうか?
もしそうだとしたら、一刻も早く誤解を解かないといけません。
「プラシド様……! 私はプラシド様の信頼を裏切るような真似は全くしておりません! 信じてください!」
「何を言っているんだ……?」
「あの男は勝手に私の前に座り、よく分からないことを喋っていただけです! 私は何も話しておりません!」
「……つまり知り合いではないという事か」
「はい! 全くの無関係です!」
プラシド様に私の忠誠心を信じていただけるよう、キッパリと言い切りました。
「そうか……。貴様を信じよう」
「寛大なお心に感謝します、プラシド様!」
誤解が解けたようで、私はホッと安心し笑みが零れました。
一方プラシド様は深くため息をついて口を開きました。
「あまり俺の心をざわつかせるな……。貴様は無防備すぎて目が離せん」
「す、すみません」
「謝るな。謝罪などいらん」
プラシド様は厳しいお方です……。
そんな所も尊敬しているのですが、少し怖いと思ってしまいます。
私は今回の件でプラシド様に嫌われてしまったかもしれません。
どうすれば、プラシド様に好かれるのでしょう……?
深く気持ちが沈んでしまったその時、
プラシド様が何を思ったのか私を横抱きにしました。
「え!? プラシド様っ!? お、重いですよ? 降ろしてください!」
「うるさい。黙れ。大人しく抱かれてろ」
耳元で低く囁かれ、思わず顔が真っ赤になりました。
な、なんだか、プラシド様がエロいような……ハッ、こんな事を言っては失礼ですよね。
イリアステルに所属する私たちは、そういう世俗にまみれた考えなど抱かないように訓練されているのに……私ったら何を……。
スパイ活動を続けている内に、不動遊星たちの影響を受けてしまったのでしょうか?
これは忌々しき事態です。
ホセ様の精神修行を今すぐ行わないとダメな感じです。
プラシド様は私を抱えたまま剣を取り出し、空間を切り裂いてイリアステル本部への入り口を作りました。
入り口の中に入っても、まだプラシド様は降ろして下さりません。
誰も見ていないとはいえ、私は恥ずかしくて降ろして欲しいのですが、
「黙れ」と命令されましたので、何も言うことができません。
困った私はチラッとプラシド様の顔を見上げ、目線で訴えてみましたが、何故かプラシド様は無表情でありながら何処となく嬉しそうな顔をしています。
どうしてなんでしょうか?
――私には分からないので、今度ルチアーノ様にでも聞いてみることにします。