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「よーし、このままモンスターで攻撃!」
優香はモンスターゾーンが がら空きの鬼柳へダイレクトアタック宣言をした。
しかし、鬼柳はニヤリと余裕の笑みを浮かべると伏せてあったリバースカードを発動した。
「甘いぜ、優香。トラップ発動!『魔法の筒』!」
「ええっ!?」
予想外の伏せカードに素っ頓狂な声をあげて驚いた。
発動が成功すると、モンスターの攻撃力分2400のダメージを受け、ライフが500しかない優香は負けてしまう。
しかし、優香の手札やフィールドにはこの状況も回避するカードもなく、
結局攻撃力2400ポイントのダメージを受け、鬼柳とのデュエルに負けてしまった。
「また俺の勝ちかよ、もっと俺を満足させてくれんじゃなかったのか? 優香」
「うー……」
鬼柳はフッと余裕の表情を見せ、ウルトラレアの「魔法の筒」のカードをひらひらと見せびらかす。
鬼柳とのデュエルは今まで何十回もしてきたが、優香は一度も勝てた事はない。
恐らく狙っているのかいつも勝ちを確信したところで逆転勝ちをされ、優香はたまらなく悔い思いをしていた。
しかも、今回のデュエルはただ悔しいというだけではなかった。
「で、優香ちゃんよぉ。デュエル前に自分が言った言葉忘れてねえよな?」
「………さあ、何でしたっけ?」
「『デュエルに負けたら勝った方の言う事を何でも聞く』――って事で、早速俺の言う事聞いてもらおうじゃねえか」
ククッ、と喉で笑う鬼柳が、今の優香には悪魔のように思えた。
確かに言い出したのは自分からだが、なぜか今日に限って今度こそ勝つ気がしていた。
当然ながら結果は負け、優香のチーム・サティスファクション衣装チェンジ計画は台無しになった。
(きっと鬼柳の事だからトンデモナイ命令とかしてきそう…。俺の×××を××しろとか暫く×××していろ、とか…!
私の羞恥を煽ることを絶対命令してくるに違いにない!)
ぎゅっと目を瞑って鬼柳からの命令を怯えながら待つ。
鬼柳は優香へ近づいて、目の前に座りこむと静かに口を開いた。
「優香からキスしてくれ」
「……はい?」
想像していたのとはまったく違う命令に、優香は思わず目を開けて聞き返した。
「だから、優香からキスしてくれって」
「え、……あ、そんなのでいいの……?」
「んだよ、不満足なのか? ……あ、もっとすげえの期待してたとか? 別にお望みなら変えてやってもいいけど」
優香の耳元で囁くように言う鬼柳に、優香は顔を真っ赤にさせブンブンと首を横に振った。
「ち、違うって! わ、分かった! ききき、キスすれば良いんでしょ!」
とりあえず優香は自分を落ち着かせるためにすうっと深呼吸をすると、
目の前で目を瞑っている鬼柳に恐る恐る顔を近づける。
思えば、いつもキスの時は鬼柳からするか雰囲気で唇を合わせるかのどちらかで、優香からキスをした事はまだなかった。
しかしそんな事でいいのと自分で言っておいたものの、いざキスするとなると恥ずかしいもので、
後数センチで唇が合わさるかぐらいのところで、優香は躊躇してしまった。
(だめ、やっぱり恥ずかしい……!)
近づけた顔を鬼柳から一旦離そうとすると、鬼柳がカッと目を開けて、
離れようとする優香の後頭部を手で押さえ、なんと自分から唇を合わせてきたのだった。
「んっ!? ………んんっ」
驚いた優香は身をくねらせるが、後頭部を掴んだ鬼柳の手がそれを許さなかった。
しばらく鬼柳は優香とのキスをじっくり堪能し、ほどよい時間となったところで優香をゆっくりと解放した。
「き、鬼柳~~!! 急に何するの!!」
「あ、悪い。我慢できなくなった」
まったく悪びれた様子もなく、語尾に「☆」をつけても良いくらいさわやかに鬼柳は言った。
そんな鬼柳の態度に何か反論しようとした優香だったが、鬼柳の言葉によって遮られた。
「優香……俺へのキス躊躇してたって事はこの命令じゃ、やっぱり満足できねえって事だよな?」
「へ? あれは恥ずかしかっただけで全然違っ……」
「んじゃ、お前の望んでた命令に変えてやろうじゃねえか。言わなくても内容はもう分かってんだろ?」
ニヤリと最早、悪魔どころか大悪魔のような笑みを浮かべる鬼柳に、優香は頭からサーッと血の気が引いた。
逃げようと身を動かすが、鬼柳に強く抱きしめられ身動きができない。
まるで先程のデュエルを思い出すような状況だった。
「俺を……満足させてくれよ?」
鬼柳の唇が再び、観念した優香の唇へと重なった。
fin.
2009.11.09
優香はモンスターゾーンが がら空きの鬼柳へダイレクトアタック宣言をした。
しかし、鬼柳はニヤリと余裕の笑みを浮かべると伏せてあったリバースカードを発動した。
「甘いぜ、優香。トラップ発動!『魔法の筒』!」
「ええっ!?」
予想外の伏せカードに素っ頓狂な声をあげて驚いた。
発動が成功すると、モンスターの攻撃力分2400のダメージを受け、ライフが500しかない優香は負けてしまう。
しかし、優香の手札やフィールドにはこの状況も回避するカードもなく、
結局攻撃力2400ポイントのダメージを受け、鬼柳とのデュエルに負けてしまった。
「また俺の勝ちかよ、もっと俺を満足させてくれんじゃなかったのか? 優香」
「うー……」
鬼柳はフッと余裕の表情を見せ、ウルトラレアの「魔法の筒」のカードをひらひらと見せびらかす。
鬼柳とのデュエルは今まで何十回もしてきたが、優香は一度も勝てた事はない。
恐らく狙っているのかいつも勝ちを確信したところで逆転勝ちをされ、優香はたまらなく悔い思いをしていた。
しかも、今回のデュエルはただ悔しいというだけではなかった。
「で、優香ちゃんよぉ。デュエル前に自分が言った言葉忘れてねえよな?」
「………さあ、何でしたっけ?」
「『デュエルに負けたら勝った方の言う事を何でも聞く』――って事で、早速俺の言う事聞いてもらおうじゃねえか」
ククッ、と喉で笑う鬼柳が、今の優香には悪魔のように思えた。
確かに言い出したのは自分からだが、なぜか今日に限って今度こそ勝つ気がしていた。
当然ながら結果は負け、優香のチーム・サティスファクション衣装チェンジ計画は台無しになった。
(きっと鬼柳の事だからトンデモナイ命令とかしてきそう…。俺の×××を××しろとか暫く×××していろ、とか…!
私の羞恥を煽ることを絶対命令してくるに違いにない!)
ぎゅっと目を瞑って鬼柳からの命令を怯えながら待つ。
鬼柳は優香へ近づいて、目の前に座りこむと静かに口を開いた。
「優香からキスしてくれ」
「……はい?」
想像していたのとはまったく違う命令に、優香は思わず目を開けて聞き返した。
「だから、優香からキスしてくれって」
「え、……あ、そんなのでいいの……?」
「んだよ、不満足なのか? ……あ、もっとすげえの期待してたとか? 別にお望みなら変えてやってもいいけど」
優香の耳元で囁くように言う鬼柳に、優香は顔を真っ赤にさせブンブンと首を横に振った。
「ち、違うって! わ、分かった! ききき、キスすれば良いんでしょ!」
とりあえず優香は自分を落ち着かせるためにすうっと深呼吸をすると、
目の前で目を瞑っている鬼柳に恐る恐る顔を近づける。
思えば、いつもキスの時は鬼柳からするか雰囲気で唇を合わせるかのどちらかで、優香からキスをした事はまだなかった。
しかしそんな事でいいのと自分で言っておいたものの、いざキスするとなると恥ずかしいもので、
後数センチで唇が合わさるかぐらいのところで、優香は躊躇してしまった。
(だめ、やっぱり恥ずかしい……!)
近づけた顔を鬼柳から一旦離そうとすると、鬼柳がカッと目を開けて、
離れようとする優香の後頭部を手で押さえ、なんと自分から唇を合わせてきたのだった。
「んっ!? ………んんっ」
驚いた優香は身をくねらせるが、後頭部を掴んだ鬼柳の手がそれを許さなかった。
しばらく鬼柳は優香とのキスをじっくり堪能し、ほどよい時間となったところで優香をゆっくりと解放した。
「き、鬼柳~~!! 急に何するの!!」
「あ、悪い。我慢できなくなった」
まったく悪びれた様子もなく、語尾に「☆」をつけても良いくらいさわやかに鬼柳は言った。
そんな鬼柳の態度に何か反論しようとした優香だったが、鬼柳の言葉によって遮られた。
「優香……俺へのキス躊躇してたって事はこの命令じゃ、やっぱり満足できねえって事だよな?」
「へ? あれは恥ずかしかっただけで全然違っ……」
「んじゃ、お前の望んでた命令に変えてやろうじゃねえか。言わなくても内容はもう分かってんだろ?」
ニヤリと最早、悪魔どころか大悪魔のような笑みを浮かべる鬼柳に、優香は頭からサーッと血の気が引いた。
逃げようと身を動かすが、鬼柳に強く抱きしめられ身動きができない。
まるで先程のデュエルを思い出すような状況だった。
「俺を……満足させてくれよ?」
鬼柳の唇が再び、観念した優香の唇へと重なった。
fin.
2009.11.09
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