感想・雑記

絶対的悲劇

2017/02/08 12:29
悲劇について考えていました。
私はハッピーエンドが好きですが、納得のいく絶対的な悲劇に魅力というか、美しさを感じる気持ちがあります。

で、悲劇について考えていて、いろいろな悲劇を自分なりに分類してみました。

①シェイクスピア型
権力抗争と復讐の末に全員死亡。

②タイタニック型
大災害、地球滅亡、戦争に巻き込まれ全員死亡。もしくは離別。

③セカチュー型
相手が不治の病になる。事故に遭う。余命宣告をされる。

④バブル型
バブル期のドラマに多かった、三角関係、四角関係のドロドロ愛憎劇の末に全員死亡。

⑤フランダース型
フランダースの犬みたいに、誤解やすれ違い、貧困、不遇により死亡。もしくは発狂。


こんな感じでしょうか?
恋愛悲劇には有名なロミオとジュリエットがありますが、あれはホウレンソウをしっかりやろうぜ☆というツッコミしかないので、偏見独断により割愛します。

で、いろいろな悲劇がありますが、心中ネタはフランダース型に入るのかな…と思います。
フランダースの犬は、もう少しがんばれよ!あと一晩持ちこたえれば大団円じゃん!という納得のいかない悔しさがあります。
見ている方はその状況を冷静に見ることができてしまうので、もっと何とかなるんじゃないかと思ってしまいます。
渦中にいればそれどころじゃないんですが、どうしてもその両者には温度差が生じてしまう。

それを感じさせずに、見ている側も、ああ、もうこれしかないよな…。と納得した時、ある一種の美しさが生まれるのではないかと思います。
説得力のある悲劇、みたいな。
本当の絶望は安楽です。
あがいて、もがいて、しがみついて、踏んばって、でもどうにもならない状況に立ったとき、人は両手をあげてただただ落ちていく。
その時の気持ちは、安楽そのもので、もう嘆くことも気張ることもない、どこかに引っ掛かるか、底にたどりつくまでただただ身を預けて落ちていくだけ。
その安らかさ。

ただそこまで落ちると悲劇とはまた違ってくる気もします。
そこまで落ちると逆に起き上がっちゃうんですね。慣れるというか…。もう慣れて無感覚になったあと、反撃を開始して生きようとしてしまう。

となると、あがく暇もなく落ちないといけません。
悲劇はいつでも突然向こうからやってくるのだから。

そんな絶対的悲劇はどんなものか、悲劇って難しいなあ~と考える今日この頃です。

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