君と恋の100日戦争
君の名は!
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
パンチしたら?
昨日言われたアドバイス。
果たしてこいつにそんなものが効くのだろうか。
横で私のことをからかってはケタケタと笑う男を見やる。
本当にパンチ入れてやろうか…。
「幸村くんって思ってたのと違う」
「へぇーどんな風に思ってたの?」
机に頬杖をつきながらこちらを見る。
何が楽しいのか相変わらず顔には笑顔。
「どんな風にって」
言われてもなあ。続きは口に出さず心の中だけで呟く。
話す前の幸村くんを想像してみる。
丸井くんからの話のイメージで…
「あ、そう言えば」
「?」
「幸村くん美術室で絵を描いてたよね。中一の夏休み」
幸村くんの記憶を辿っていたら思い出した。
中一の夏休み、美術の課題をすっかり忘れてた私は夏休み後半に慌てて美術室に駆け込んだのだ。
その時もう1人美術室で課題をしていた男子が居た。
あの時は名前を知らなかったのだが今思えばあれは幸村くんだったのではないだろうか。
私が好きなガーベラの絵を描いていた。夏にガーベラ?と思って記憶に残っていたのだ。
「覚えてたんだ」
さっきまでのニコニコはどこえやら。私が覚えてたのが意外だったのかぽかんとした顔でこちらを見る。
「何?」
「いや、名字さんってボケっとしてるから去年のことを覚えてるなんて意外で」
失礼なやつだ!
思わず出たパンチに幸村くんは嬉しそうに笑うのだった。