恋と友情の境界線
夢小説の世界へ
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「あかーし!!なんか最近名無し
部活全然来てなくね?」
「そう…ですね」
「前は来れる時っつても、週なん?
ぐらいはきてただろー」
「週3ですね。
でも流石にテスト期間前でも無いのに、確かに少し心配ですね」
「心配だなーーー!!
…ちょっと俺行ってくる!!」
「木兎さん部活…って全く」
そう言った時にはその場をごめんな〜と去って行った木兎さん。
はぁ、俺は連絡と準備手伝ってから
帰ってこなければ様子を見に行くかと
部活へ向かった。
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俺は最近ちょーしが出ない。
というか俺はいつだって
スーパースターだ!!
調子のことは赤葦が言ってた。
最近なんかジャンプとかスパイクのキレが不調じゃないですか、と。
俺はそんなんじゃ無い。と思いたいが
いつもいる赤葦がいうんじゃなぁ。
今はとにかく名無しが気になる!!
ガララっ!!!バンッ!
「名無しーーー!!!!」
教室にいる生徒が皆、こちらを向いた。
「………?!?!木兎さん?!」
「おぅ!!最近バレー部来てくれないからぁ…俺、なんか調子でない…」
甘えてると思うけど、
俺やっぱり名無しの応援がないと
調子あがんねー。
「………」
さっきから名無しは少し斜め下を向いて俺の方を見ない。
なんだか、調子が悪いのか?
「体調が……」
「すみません。
私、もうバレー部の手伝い
行けなくなり…ました」
そう勢いよくたった名無しは言う。
え??え??嘘。
俺てっきりいつもどーりで
笑顔で今度行きますね。とかさ!!!
ねぇ!!!!!
「えっ…ええ!!!!
そ、そんなに俺のこと嫌いになっちゃったの???」
「……木兎さん」
俺はすげー慌てた。
でも、そんな俺とは全然違くて
名無しは静かに自分の席から俺のいる教室のドアに来て
「…私、もう木兎さんにも
けい…赤葦にも…会えません」
「だからなんで!!」
「なんでもです!!!」
今までに聞いたことないくらいの
大きな声。俺初めてそんな声聞いた。
グイグイと押しやる腕は、
正直全然強くなかったけど
震えてた様な気がして、俺は後ろに下がるしかなかった。
俺がちょうど廊下に出たところで
すぐに教室のドアをピシャリと閉められる。
ちょっと何が起きたのか予想外すぎて、
少し歩いた2年の他の教室の前で立ちすくんでしまった。
「俺、とうとう嫌われちった?」
はぁーもうやってらんねぇ。
そう立ってると、
向こうから赤葦が来た。
俺は何も言わずに見てると
「木兎さん…どうしたんですか?!」
なんで何も言わないだけで驚くの、
あかーし。
「いや、俺さ…とうとう名無しに嫌われちまったよ」
そうなんとか笑って言うと
「………木兎さん」
「おぅ」
「それ、本気で言ってます?」
やばい、赤葦ちょっと怒ってる。
なんでだ。
俺だってなんかよくわかっんねーけど
怒りたい。というか泣きたい。
「いや、だって」
「名無しは、最初から木兎さんに、新歓で見た木兎さんのスパイク一本で親に反対されながらもバレー部の手伝いしてるんですよ」
「聞いた」
「しかも、今までバレーに興味があったわけじゃない子がですよ?
新歓終わってからすぐバレー部仮入きて、親に反対されてるけど、でも木兎さんのスパイク見たいから手伝いで来てもいいですかって頭下げてたの覚えてないんですか」
「あかーし、どこで息継ぎ…」
「とにかく、まずはなんで木兎さんが
そんな無い頭使わざるおえない状況に
なったかを確認しないと」
「そう………ん???あ???」
「ですが、ひとまず明日練習試合あるので練習向かいましょう。
名無しには、俺からメール入れておきますから」
「うん…わかった」
名無しがこれからいねぇのか…。
ま、でも俺スーパースターだし
これからもぜっこーちょー…。
「木兎さん、名無しのことは
俺がどうにかしますから
何も考えないで応援に来るのを楽しみに待っててください」
ったく赤葦は言う様になっちゃって。
んもぅ!!
「わかった!!!」
いつものように赤葦は
先輩(マネ含む)たちに
①構内の女子が木兎のことかっこいいって言ってたよ作戦
②先輩たちに決まった時は「エース!」
と囃し立ててもらう手筈はすでに済んでいたのである。