バレー馬鹿
夢小説の世界へ
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
大「…なぁスガ。俺、なんか最近おかしいか?」
菅「…おかしい?何かあったの?」
大「いや、なんかこう焦ってるというか。
妙に胸の辺りがざわついてる感じがするんだ」
菅「んーー。それは俺も一緒だよ?!
春高前で、考えれば考えるほど心臓がいくつあっても…」
大「いや、それはそれで。
今のは春高とかじゃなくて、試合前のそれじゃなく
なんというか…うむ…納得いかない変な感じだ」
菅「えっ何に対して?」
大「いや、わからん…」
菅「いや、むずっ!!
そんなの大地にわからんこと言われてもねぇ?
あっ!もしかしてこの間の名無しちゃんのこと?とか」
大地の眉毛がピクっと動くのを見逃さない。
大「なんでそこに名無しが出てくる」
こいつ、本当に気付いてないのか?
菅「だって、超怒ってたべ。
ほんと火山起きる!しかも名無しちゃんの彼氏せんげ」「宣言じゃなくて、あれはああ言った方がいいと思ってだな…」
大地が食い気味に否定する。
けど、今までそうだったけど大地が女子のことで
必死になるなんて俺、初めて見たかも。
にしてもすごい剣幕だ。
大「確かになんとなくモヤモヤする気がする」
菅「?!」
大「嫌いなわけじゃぁないのになー。なんだろうか。」
菅「それは嫉妬じゃ?」
大「んだそれ。」
そう言って、興味なさげに対戦高の資料を見ていた。
菅「だから、例えば名無しちゃんが…うーん
佐川とか、それ以外の誰かと付き合ったらどう思う?」
大「どうって…佐川は
やめておいた方がいいとは正直思うけど。
それ以外…」
菅「そう、それ以外。
名無しちゃんが、デートしたり、手繋いだり
それ以上のこと」「いんじゃね」
そうまた目を文章に通す。
こりゃ、完全に名無しちゃんへの気持ちが
妹感覚なのが抜けてない感じかな。
大「そろそろ部活行くぞ」
菅「おう」
---------
「おーい、ボール危ねぇぞ」
「ここで最後の一本にしろ!」
いつもの様に飛び交う声。
そうか、今日は何かが違うと思った。
今日は名無しがいないんだ。
寂しい?と言われればそりゃ、仲の良い人が
いなければ寂しいだろ。
例えばクラスメイトでも。
『嫉妬じゃない?』
『他の誰かと…』
「大地さん!!!」
ドゴっ!!
あぁ、俺はなんかおかしくなっちまったのかな…
遠のく意識の中で、そんなことを思った。
名無し「大地?大丈夫?」
あ。名無しか…。
でもなんで大地なんだ…
名無し「え?だってもう私たち
恋人同士になったわけだし」
ん?そうなのか?
いつから、どっちから…
名無し「だって私、大好きだったもん」
そうか…俺も…
パチっ!
大「うっ…」
急に視界が眩しい。
見えるのは白い天井。
どうやら保健室に連れてこられたようだ。
あの、名無しとの会話は
夢、か。
菅「起きた?」
大「おう」
菅「なんか寝言でぶつぶつ言ってたけど
俺も…なんたらって」
大「いや、聞かなかったことにしてくれ」
名無しの夢見てたなんて
恥ずかしくて言えない。
恥ずかしい、か。
少しぼうっとする大地を見て
確実に“名無し”と呼んだ寝言のことは
いつ言おうかと考え込んだ菅原。
大「なぁ」
菅「お、おう」
大「やっぱり俺、名無しが
誰かと付き合うの
想像できねぇかもしれん」
そう言うと
大地は悲しそうな顔をした。
菅「大地、それは…」「なんてな」
そう言って、もう大丈夫そうだと
立ち上がった。
あれから30分くらいでコートへと戻った。
そして今日も部活が終わり、
バレー部で正門をくぐり抜けようとして時。
前から走ってくる人物がいた。
名無しだ。
名無し「あれ、大地くん?
今部活終わり?お疲れ様!」
大「お、おう。それより名無しは
こんな時間にどうしたんだ?」
名無し「いや、忘れ物しちゃて…
急いでるから!」
ふと騒がしい後ろを見ると、
バスケ部もちょうど同じ時間に帰宅らしい。
大「それ、どうしても必要なものなの?」
名無し「うん、テスト勉強に
使うプリント忘れちゃって…」
大「じゃあ、俺も一緒に行く」
そう言った大地の視線はバスケ部を
向いてる。
名無し「え?!でもいいよ!
部活でお疲れでしょ?」
大「良いから!」
少し大きな声が出てしまって
名無しもびっくりしてる。
名無し「うん…ありがと」
そう急ぐぞ、と言って
少し小走りで教室へ向かった。
ま、佐川には目で牽制しておいたから
大丈夫だろう。
大「ついたぞ」
ガサゴソと机やバックをあさる名無し。
珍しいな、忘れ物。
おかしいな、と名無しの呟きと
2人だけの教室。
やけに俺、緊張してる。
名無し「んー…」
大「落としたとかないか?」
俺が机を覗き込もうとした時。
名無し「あった!」
突然、名無しが屈んで探していたのを
立ち上がった。
大「ッ…!」
顔がすごく近い。
名無し「あ、えとごめん…」
そう言って名無しは後ろに下がる。
大「あ、いや俺の方こそ…」
そんな反応されると俺まで
照れ臭いな。
少し緊張感のある沈黙が流れる。
それを先に破ったのは名無しだった。
名無し「大地くんさ、
春高前で緊張してる?」
大「そりゃ、な。
緊張もそうだが、ワクワクしてるな」
名無し「そっか、よかった。
大地くん最近、
少し様子が違かった気がしたから」
大「あ、あぁ…それが
少し焦ってる感じはするな」
名無し「大地くんが?珍しいね。」
大「あ、やバレーじゃないことだけど」
名無し「あ、そうなの?」
大「なんか他のやつといると
モヤモヤするんだよな」
名無し「ん?なんの話?」
大「ーーっと、他の奴といるとイラつく」
名無し「だから誰の話?!」
大「名無しが」
名無し「私?が他の人といると、イラつく?」
俺はうなづく。
名無しは凄い考え込んでる。
名無し「ねぇ、それってもしかして…」
その言葉をまさかまた聞くとは
思っても見なかった。
名無し「嫉妬したってこと?」