(切甘)同じ空を泳ぐ
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『ええと、あの……ちなみに、リイナちゃんは、俺を甘いって思う……?』
『うん、甘々だね。劇的に甘くて砂糖を吐きそう。』
『ええっ!?』
『……でも、私は與儀くんのそんな甘々なところが優しくて大好きだけど。』
『……え……』
だ…………大好き?
いやいやいやいやいや……
早とちりな胸がドキドキ高鳴る……でも待って。
これはリイナちゃん的に慰めてくれているんだよね?
ただのフォローだよね?
……でも、普通フォローで大好きとか言う……?
いや、だから待ってって。
大丈夫、つまり嫌われてはいないってことだから、嫌いの反対は好き、うん、それだけ……それだけだよ、ね?
だから、ただ大好きって言われただけで変な期待はしないで、俺っっっ!!!!
『ええと……あり、がとう……。』
『…………うん。』
必死に冷静さを装ってドキドキを抑えているうちに、気づけばさっきまでの落ち込みが嘘みたいに回復していた。
我ながら本当に単純型……でも、好きな子に言われる好きは、どんな意味だろうと破壊力抜群なんだなぁ。
ミスをしなくなって、もっとちゃんとしっかり出来るようになったら……俺も、リイナちゃんに好きって言えるかな。
言いたい、大好きだよって。
俺の好きはそのまんまの意味ではあるんだけど……まだ伝えるには早い気がして。
『……気づいてない……?』
『え?なにが?』
『私、いま與儀くんに告白したんだけど……。』
『……え?』
こく、告白……って?
今の好きって、励ましじゃないの……?
頭の処理が追い付かなくて混乱する。
リイナちゃんはそんな俺を見て苦笑いをしながら、ゆっくり立ち上がってスカートを手で払った。
『……脈、なさそうだね。うん、いいや、忘れて。』
『えっ』
『じゃね、そろそろ帰るよ。またね。』
『え、あの。ちょっ……』
リイナちゃんは俺の反応の鈍さをなにか勘違いしたのか、ササッと手を振って艇内に入ろうと歩き出した。
すごく早足のその背中を追いかけようと慌てて立ち上がったけど、間に合いそうになくてどんどん距離が遠くなっていく。
待って、今を逃したら絶対にダメな気がする……っ!!!
『待って!!おっ、俺も好きだから!!』
強い風の中、なんとか届けと必死に叫んだ。
本当はもっと言いたい言葉があるけど短くしか言えなかった、それが風の音に消されそうで、聞こえたか不安だったけど……リイナちゃんは足を止めて、そのまま下を向いた。
ちゃんと聞こえていたかな……?
もしかしたら、俺がなにかを叫んだのがわかっただけで内容までは聞こえていなかったのかもしれないし
急いで傍まで駆け寄って、まだ下を向いたままの顔をそっと覗き込んだ。
やっぱり冗談だったらどうしよう……とヒヤヒヤしたけど、もう後戻りはできない。
だったらこの気持ちをまっすぐに伝えるだけだ。
『……リイナちゃん?俺も、その……リイナちゃんのこと……好きだよ……?』
『………………』
『………っ!』
リイナちゃんはさっきまで俺をからかっていた元気はどこへやら……
俯いたまま両手で口元を押さえて、目に涙を溜めて頬を赤らめた。
『……遅い……フラレたかと思ったじゃない……。』
『ごめん……ビックリして……。』
これも、強がりなのかな……。
『私、フラレていないと思っていいの……?』
『もちろんだよ。ていうかむしろ、俺からお願いします!!』
恐る恐る俺を見上げてきた涙目に一生懸命応えたくて、俺も勢いよく頭を下げた。
伝わって、俺の気持ち……っ!!
そのあと優しく頭を上げさせてくれたリイナちゃんと見つめ合って、静かに微笑み合った。
甘い甘い気持ちで、心が繋がったあの瞬間を、俺は今でも昨日のことのように覚えているんだ。
耳まで熱くなって、壊れちゃいそうなくらい嬉しいよって、胸の奥が叫んでた。
『うん、甘々だね。劇的に甘くて砂糖を吐きそう。』
『ええっ!?』
『……でも、私は與儀くんのそんな甘々なところが優しくて大好きだけど。』
『……え……』
だ…………大好き?
いやいやいやいやいや……
早とちりな胸がドキドキ高鳴る……でも待って。
これはリイナちゃん的に慰めてくれているんだよね?
ただのフォローだよね?
……でも、普通フォローで大好きとか言う……?
いや、だから待ってって。
大丈夫、つまり嫌われてはいないってことだから、嫌いの反対は好き、うん、それだけ……それだけだよ、ね?
だから、ただ大好きって言われただけで変な期待はしないで、俺っっっ!!!!
『ええと……あり、がとう……。』
『…………うん。』
必死に冷静さを装ってドキドキを抑えているうちに、気づけばさっきまでの落ち込みが嘘みたいに回復していた。
我ながら本当に単純型……でも、好きな子に言われる好きは、どんな意味だろうと破壊力抜群なんだなぁ。
ミスをしなくなって、もっとちゃんとしっかり出来るようになったら……俺も、リイナちゃんに好きって言えるかな。
言いたい、大好きだよって。
俺の好きはそのまんまの意味ではあるんだけど……まだ伝えるには早い気がして。
『……気づいてない……?』
『え?なにが?』
『私、いま與儀くんに告白したんだけど……。』
『……え?』
こく、告白……って?
今の好きって、励ましじゃないの……?
頭の処理が追い付かなくて混乱する。
リイナちゃんはそんな俺を見て苦笑いをしながら、ゆっくり立ち上がってスカートを手で払った。
『……脈、なさそうだね。うん、いいや、忘れて。』
『えっ』
『じゃね、そろそろ帰るよ。またね。』
『え、あの。ちょっ……』
リイナちゃんは俺の反応の鈍さをなにか勘違いしたのか、ササッと手を振って艇内に入ろうと歩き出した。
すごく早足のその背中を追いかけようと慌てて立ち上がったけど、間に合いそうになくてどんどん距離が遠くなっていく。
待って、今を逃したら絶対にダメな気がする……っ!!!
『待って!!おっ、俺も好きだから!!』
強い風の中、なんとか届けと必死に叫んだ。
本当はもっと言いたい言葉があるけど短くしか言えなかった、それが風の音に消されそうで、聞こえたか不安だったけど……リイナちゃんは足を止めて、そのまま下を向いた。
ちゃんと聞こえていたかな……?
もしかしたら、俺がなにかを叫んだのがわかっただけで内容までは聞こえていなかったのかもしれないし
急いで傍まで駆け寄って、まだ下を向いたままの顔をそっと覗き込んだ。
やっぱり冗談だったらどうしよう……とヒヤヒヤしたけど、もう後戻りはできない。
だったらこの気持ちをまっすぐに伝えるだけだ。
『……リイナちゃん?俺も、その……リイナちゃんのこと……好きだよ……?』
『………………』
『………っ!』
リイナちゃんはさっきまで俺をからかっていた元気はどこへやら……
俯いたまま両手で口元を押さえて、目に涙を溜めて頬を赤らめた。
『……遅い……フラレたかと思ったじゃない……。』
『ごめん……ビックリして……。』
これも、強がりなのかな……。
『私、フラレていないと思っていいの……?』
『もちろんだよ。ていうかむしろ、俺からお願いします!!』
恐る恐る俺を見上げてきた涙目に一生懸命応えたくて、俺も勢いよく頭を下げた。
伝わって、俺の気持ち……っ!!
そのあと優しく頭を上げさせてくれたリイナちゃんと見つめ合って、静かに微笑み合った。
甘い甘い気持ちで、心が繋がったあの瞬間を、俺は今でも昨日のことのように覚えているんだ。
耳まで熱くなって、壊れちゃいそうなくらい嬉しいよって、胸の奥が叫んでた。