(切甘)I'm Home
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横向きで眠りに落ちていると、何やら胸元でゴソゴソと動く感触がした。
なんだろう?と思ってちょっと目を開けてみたら、小さな可愛らしい恋人が、すやすやと寝息を立てながら俺の懐に潜り込んでいた。
昨日一緒にベッドに入って、ふと目が覚めた朝。
無意識に寝ながらやったのかな?かーわいい。
俺のパジャマを掴んで、顔を胸に埋めて肩を上下させてる。
「寒いの?」
答えが返ってくるわけはないのはわかっているから、ふわりと柔らかい髪を撫でてから、背中に手を回してギュッと引き寄せる。
……温かい。
でもこれだと頭や首が疲れちゃうと思ったから、そっと持ち上げて腕枕にしてあげた。
これで安心しきった寝顔がよく見える、明るくなってきた部屋の中。
どのみちもうすぐ起床時間だから、それまでこの顔を眺めながらうとうとしていようと思う。
腕にかかる重みが心地よかった。
小さな子供みたいに丸まってる、可愛い可愛い恋人さん。
眠りながらも甘えてくれるなんて、こんな姿を見られるなら早めに目が覚めて心底ラッキーだ。
まさに早起きはなんとかの得、なんてね。
「ルアちゃん…。」
前髪を掻き分け、現れたオデコにチュッ、と唇を押し当てる。
途端に、じんわりと胸が温かくなる。
こうして一緒に寝るようになっても、いまだにドキドキして、大好きって気持ちでいっぱいになるんだ。
……うーん、この体勢じゃ、起こさないように唇にキスをするのは無理だ。
じゃあしょうがない、と、さっきと同じくオデコやこめかみに何度も唇を落とした。
「……んん…」
……あ、やばい、しつこかったかな?
ルアちゃんは俺のキスを受けて、モソモソと体を動かしてますます顔を俺の胸に埋めた。
息、できているかな…?
それでも、すっぽりとちょうどよく収まってくれるこのサイズが愛しい。
背中から頭に腕を回すと、そっと引き寄せてまたうとうとと目を閉じた。
「おはようメェ。起きるメェ。」
「ぅ…ん……おはよ…起きるよぉ…。」
うとうとのつもりが、つい寝入っていたらしく、思いの外強い眠気のまま目覚めた。
中途半端に二度寝したのがよくなかったかも。
三度寝したい気分だけど、無理矢理引きずり出されるのだけは避けたい。
傍らのルアちゃんはまだスヤスヤと夢の中だ。
可愛い…可愛いけど…このままじゃ羊に叩き起こされる。
子猫みたいにあどけない、寝息を立てる髪を撫でて頬をくすぐってみた。
「ルアちゃん、おはよ。朝だよ~。」
「……ん~……」
うっすらと薄目が開いて、だけどまだ寝ぼけているのかぼんやりとしている表情。
まだ寝ていたいんだなぁ、昨日も疲れていたみたいだし。
寝かせていてあげたいけど…このままじゃまた寝てしまいそうだったから、腕枕を外して顔をこっちに向かせると、チュッと唇を押し当てて塞いだ。
「んぅ……。」
傍にまだ羊がいるけど気にしない。
「おはよ、ルアちゃん。」
「ん~…與儀……」
「うん?」
「なんで腕枕、外しちゃうの…?」
「え??」
「もっとぉ……。」
「え!?ちょっ…っ」
ルアちゃんは俺の服を掴んで、グイッと体を寄せてきた。
う……しっかり抱きつかれて、動けない…っ。
温かくて柔らかい体がしっかり密着して、吐息が鎖骨あたりに当たる。
もぉ…またこうやってくっつきたがりスイッチが入るんだから。
「ほらぁ、羊が見てるし、時間だよぉ?」
「う…ん…もうちょっとギュウ…。」
「ううう…うん…じゃ、じゃあちょっとだけね…?」
俺も甘いけど、こんなに可愛くくっついてこられたら、やっぱり弱いよね。
君は甘えたくなると、いつもこうやって素直にくっついてくれる。
俺はそれがすごく嬉しくて、大好きなんだ。
ごめんね羊さん。ちゃんと起きるから、もう少しだけこうさせてね。
「またかメェ………。」
まぁいつものことなので、ちゃんとこのあと起きることはわかっているから、羊はちょっとだけ大目に見てくれた。