(甘夢)してあげないよ。
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「捕まえた。俺を諦めるなんて絶対に許さないよ。」
「だって、いつも意地悪だったから…。」
「好きな子だとかまいたくなるの、わからない??」
「わ…からない…よ…。」
「そっかぁ。でもこれが俺の気持ちの伝えかただから、覚悟してね。」
「覚悟って…。」
なかなかひねくれてるかもって自分でも思うけどね。
俺の腕の中で、固まっていた体の力がゆっくり抜けていく。
俺に預けてくれたんだってわかって、嬉しくなった。
「クッキー…食べた?」
「あ…食べてない。」
「ちゃんと食べなきゃ…。子供たちの気持ちが詰まっているんだから。」
「そうだね。じゃあ、一緒に食べよう?」
「え、でも…。」
「嬉しいことは分け合うのが恋人でしょ。」
「こ…っ…」
違うの?
…って言ってみせたら、ヒロコちゃんはまた真っ赤になってうつむいた。
リビングにはまだ花礫くんと无ちゃんと、ツクモちゃんもいたけど、テーブルには二人にあげたはずの割れていないクッキーがそのまま残っていて…。
代わりに、3人は割れたほうを食べてた。
「あれ?割れたほうを食べたの?」
「あまり食わねえし。小さい欠片で充分だ。」
「でも、割れたほうなんてなんか悪いよ…誘ったの俺なのに。」
「あのね、花礫が…」
「无、余計なことを言うな。」
「作った人のことを考えるなら、やっぱり與儀がきちんと食べるべきだって花礫くんが言ったの。きっとヒロコと戻ってきて二人でも食べるからって。」
「ツクモっ!!」
「え…ええ~?花礫くん、そんなふうに思ってくれたの?嬉しいな。」
うわぁ、なんか照れちゃうな。
やっぱり花礫くんも優しい子だよ。
それで隣には晴れて恋人になったヒロコちゃん。
俺って幸せ者だねっ!
「ニヤニヤすんな、気持ち悪りぃ。」
「ニヤニヤしちゃうでしょ~。ヒロコちゃん、座って食べよう?」
「う…ん…なんか…。」
「うん?」
「與儀って…私と他の人でだいぶ違うんだなって、あらためて…。」
「それは、ヒロコちゃんが特別ってことっ!」
みんなのことが大好きだけど、やっぱり違うんだよ?
大好きな女の子は。
だからそんなに複雑そうにしないでよ。
…したく、なるから。
「いただきます。はい、あーんっ。」
「!!!」
ハート型のクッキーを一枚取ってヒロコちゃんの口元に差し出すと、ヒロコちゃんは周りを見て慌て出した。
「よっ與儀っ!!」
「嬉しくない?」
「嬉しくないっ!!もぉこういうのやめてっ!!」
「約束はできないけどぉ。」
「與儀!!」
ごめんね
どうしても、これが愛情表現になっちゃうんだよね。
だけどヒロコちゃんにだけだから、すごくわかりやすいと思うんだけど。
ヒロコちゃんだって、ちゃんと素直に愛情表現してほしいよ。
これからは恋人として一緒にいるんだから。
ね、お願いだから。
よろしくね。俺の可愛い可愛い恋人さん。
素直になったら、いっぱいいっぱいギュウッもキスもしてあげるよ。
おわり
2014.02.07
こんにちは、お久しぶりです。
いじわる與儀ということで、與儀なりにいじわる?してみました。
いじわるというか迫っているというか…
好きな子から告白されてみたいなぁ、って密かに夢を見ている與儀です。
でも、その矢先に諦めるって言われたら焦りますよね(笑)
リクエストありがとうございました!!