(ギャグ)與儀さん、ストップ!!
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「はいはい與儀さーん。イイコだから立ってソファかベッドに座ろうね?」
「…うんっ!ベッド!!」
與儀は立ち上がってフラフラと千鳥足で私についてきて、ベッドに腰かけた。
そして最初みたいに、また私の顔中にチュッチュッして胸に顔を埋めてスリスリしてきた。
「えへ、あったかい、柔らか~い…だいすき。」
「笑い上戸に甘え上戸ね…。」
百面相みたい。
一体いくつの與儀さんがいるのですか?
酔っぱらいながらも、わざわざ私に会いにきてくれたわけね。
本当、どれだけ飲まされたのやら。
「だいすき。ほんとにだいすきなんだよぉ?」
「ありがとね。」
なんだか可愛くなってきてしまって、ふわふわの金髪をなでなでした。
小さな子供みたいに、ずっと私の胸に顔を埋めたまま。
それから、また顔中と唇、首にも何度も何度もキスをされた。
「んっ、ちゅっ。ちゅ~。」
「あはは、今度はキス魔?」
「リイナちゃんにだけだよぉ?リイナちゃんに、ちゅ~したいの。」
「当たり前です。他の人にはしないでね?」
「…したら捨てる?」
またビクッとした與儀に、私もキスをし返した。
そんなに私、男を捨てそうに見える…??
勢いで朔さんとか平門さんにキス魔を発揮しないか恐ろしいだけだよ。
「捨てないよ。私も與儀がだ~い好きなの。」
「うう…リイナちゃぁん…。」
與儀はすっっごく嬉しそうな顔をしながら、いきなり自分の上着を脱ぎ出した。
「えっ!ちょっと!脱ぎ魔はやめてっ!!」
ここで素っ裸になられても困るっ!!
ズボンにまで手をかけ始めたのを慌てて止めたけど、逆にその手をしっかり掴まれた。
「脱がなきゃできないでしょおっ?」
「な、なにを…?」
「俺はリイナちゃんがダイスキだし、リイナちゃんも俺をダイスキなら~、するでしょ!?」
「なにその短絡的理論!!やめなさいっ!!」
「やだっ!!するっ!!」
「幼児化しながら盛らないでっ!!やめなさいっ!今したら與儀が死ぬよっ!?」
酔っぱらいが無茶したら心臓止まるって!!
しかもこんなベロベロで!!!
負けじと攻防戦を繰り返す私と與儀を、止める人はいない。
「大量のアルコール摂取した状態の激しい運動はダメだって!!」
……と、言った途端。
ピタリと與儀の力が抜けて動きが止んだ。
あ…わかってくれた、かな…?
そっと見上げた與儀の顔は、ヘラヘラでも泣き虫でも怒りでもなく、何故か真顔。
相変わらず頬は赤いけど。
「…そっか。」
「わかってくれた?じゃあもう休も……」
「激しい運動ね…。うん、そっか。リイナちゃんは激しいのが好きなんだぁ。」
「………………はい?」
な、なにをいきなり今…のたまった?
「知らなかったぁ。言ってくれたら今までも頑張ったのに。実は物足りなかったんだね?」
「は!?」
真顔がいきなり妖しげな笑みに変わって…ヤバイっ!!と思ったときには押し倒されて押さえつけられていた。
私を見下ろす與儀は今まであまり見たことのない、本能と欲剥き出しの…ケモノ…みたいな。
「よ…與儀?とりあえず落ち着いて…」
「や~だ。大丈夫大丈夫、激しくはしてあげるけど、痛くはしないからぁ。」
「き…嫌いになるよ?捨てるよ?」
「もう…本当は俺が大好きなくせに。そんなに俺を焦らしたいの?焦らされたぶんお返ししちゃうよ?それがお望みかなぁ?」
―変なスイッチ入った!!
「與、儀…んぅっ」
いきなり塞がれた唇にニュルッと舌が侵入してきて、容赦なく私の口内を犯していく。
かすかに香るアルコールのニオイに、私もクラクラしそう。
「は…、與儀まっ…待って…んっ」
抗議なんか聞かないとばかりに、犯したまま離れない唇。
お酒の勢いで…って、こういうこと?
うう…まずいよ、このままこんなキスしていたら、私が流される…。
だってこのキス、すごく気持ちいい…。
與儀の体が心配なのに。
絶対に、こんな状態は体に悪いのに…。
「はぁ…リイナちゃん…」
すぐ間近で甘く見つめられて、吐息まじりに呼ばれた名前にキュンとした。
このまま流されようか…なんて思いながら、私の首に顔を埋めていく與儀を、もう私は止めなかった。
「…………ぐぅ…」
……ぐぅ?
「與儀…?」
「う…ん…むにゃ…も、飲めま、せ、ん…」
―まさかの寝落ち!!?
散々振り回して迫った挙げ句、人が…ちょっとその気になったらコレですか!?
「よ…與儀のバカァァアッ」
情けなくなって、私の上で寝息をたてる與儀を思いきり転がした……ら、今さらまたお尻が痛くなった。
危ない、あのまま流されていたら色んな意味で危なかった…。