(甘)想い愛と助け愛
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
勝手に口元がほころんで、ニヤニヤしちゃう。
お嫁さん
奥さん
妻
(…妻!!??)
いやいやいやいや!!!
さすがに、それはちょっと恥ずかしすぎでしょう…。
與儀の妻
その響きに、私の心臓は破裂寸前。
爆発しちゃうんじゃ…ってくらいに。
たぶん燭先生もビックリの心拍数。
そうだよね。花嫁さんは奥さんで、妻。
つまり私たちは…夫婦の誓いをした。
窓の外に広がる空を眺めながら、落ち着くために深呼吸を繰り返した。
こういうことに免疫がないのは、私も同じ。
「私の夫は、今ごろヴァントナームに着いたかな…」
やめておけばいいのに、そう呟いてしまって…。
また私はじたばた暴れて、膝を抱えて一人で悶えた。
與儀もたぶん、聞いたら真っ赤になって固まるんだろうな…。
夫婦なんて遠い夢の世界のお話みたいで、現実感がない。
自分にそんな日がくるなんて、思っていなかった。
輪になると決めたときに、普通の人である人生は捨ててきた。
まさか與儀と出会って、ごく普通の女の子みたいに恋をするとは、思っていなかったの。
その與儀も、私を好きになってくれて想い合うなんて…信じられなかった。
正式なものではないけど、気持ちがそうなら、もう私たちは夫婦。
ちゃんと私とのことを真剣に考えてくれていた、與儀の大切な気持ちに応えたい。
私も、あげたい。
この、大切な大切な…愛しいと想える気持ちを。
たとえ普通の女の子としての人生を歩いていたって、こんなに想って、さらにその人にも想ってもらえる…そんな奇跡と、果たしてどのくらい廻り合えるだろう。
そう考えたら、私は、大変な幸福者だね。
「…さて、言われたとおりに休んでいようかな。」
ついつい物思いにふけっちゃった。
なんとかして部屋に戻らなきゃ…と立ち上がって、ゆっくり壁づたいに歩く。
今日はツクモちゃんと平門さんが二人で出ているし。
イヴァ姐さんも任務。
一人きりかぁ。
羊さんと遊ぼうかなぁ。
それか、特化以外の闘員を誰か捕まえるか。
そう思って、通路にいないかキョロキョロした。
ていうか、本当に膝が痛いので…飛んだらダメですかね…?
怒られるかなぁ。
高速じゃなければ許してほしい。
…よし、飛んでしまえ!!
と腕輪を軽く撫でて飛ぶ体勢に入ったとき、いきなり携帯が鳴った。
『ニャンペローナ!ニャンペローナ!着信だにゃー!』
……ガクッ
と…力が抜けた。着信音…変えてやる…。
「はい、リイナです。…え?はい。」
無意識に背筋が伸びる。
「はい。ただちに任務に入り遂行します。」
どうやら、休んでいる暇はなさそう…。
目を閉じて深呼吸をして、再び開く。
輪の闘員スイッチ、オン。
タッ…と通路を飛び
すれ違った羊は何も言わなかった。