一万打ヒット記念短編集
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黒白
『あなたと逃げても』
ーコンコンッ
少し遠慮がちなノックが部屋に響き、私はベッドに腰掛けたまま返事をした。
すると、いつものスーツ姿の黒白が入ってきて頭を下げた。
「失礼いたします、リイナ様。お呼びでしょうか。」
「遅かったのね。」
「申し訳ありません。エリシュカ様に呼ばれまして、少々…」
エリシュカ
その名前を聞いて、私はピクリと反応した。
いつも多大なワガママを黒白に言って困らせる妹。
いつも黒白を独占する。
「黒白はエリシュカのことばかりね。」
「そのようなことは。私にとってはお二人とも、大切なお方ですよ。」
「………」
それは、仕えるという意味でなの?
私はエリシュカと同じなの。
「特に、用はないの。暇だったから。」
だから私も、無茶を言って黒白を困らせたくなる。
本当は優しくしたいの。
でも黒白は、いつも顔色を変えないできいてくれるの。
そんな心情を読み取ったのか、黒白はゆっくりと近づいてきて、私の前に膝をついた。
優しく微笑んで。
「リイナ様。私の願いをきいていただけませんか?」
「なに?」
「あなたに触れることを、お許しください。」
「…いいわよ。」
スッ…と黒白の両手が伸びてきて、膝に置いていた私の両手をすっぽり包んだ。ゆっくりと撫でられる。
「二人のときは、そのしゃべり方はやめて?」
「はい。…では、リイナ。私が心から愛しいと思うのは、あなただけだ。」
「本当に?」
「もちろん。」
これが演技か本音かはわからない。
黒白はめったに心の中を見せない。
でもちょっと安心してる。
エリシュカは嘉禄という男を好きだから。
でも相手にされていないことを、ちょっと面白く思っちゃう。
醜い女の嫉妬。
だって私と黒白は想い合っているけど…所詮秘密の関係だから。
「もっとあなたに触れても?」
「許しなんて乞わないで、好きにしていいのよ?」
「わかった。」
そう言うと私の横に腰掛け、そっと抱き寄せてキスをされた。
たとえ秘密の関係でも、好きなの。
黒白が大好き。
「ねえ黒白…」
「ん?」
「…抱いて。」
私の発言に、黒白は目を見開いた。
少し垣間見た、人間らしい反応。
でも、またすぐいつもの笑顔に戻る。
「…リイナにはまだ早すぎる。」
「恋人同士が愛し合うのに、早いとか関係あるの?」
「私はあなたを大切にしたい。」
…気に入らない。
はしたないと言われても、私は黒白が欲しいの。
黒白の強い腕に抱かれたいのに。
かろうじて、ようやくキスだけで…それ以上はしてくれない。
やっと境界線を越えて恋人になったのに、この一線だけは越えさせてくれないの。
「私を黒白のものにして。私に黒白をちょうだい。私を愛しているなら。」
困らせるって、わかっているけど。
ワガママ言わずにいられない。
「本当に、あなたは困った人だ…。」
黒白は本当に困ったような顔をして、私を腕の中に閉じ込めた。
首筋に軽く唇を当てられ、くすぐったくて身をよじる。
「どれだけ私が我慢をしているか、わかっているのか?」
「我慢しなくていいじゃない。その気はあるのでしょう?」
「とても怖い思いをするかもしれないが?」
「黒白となら、怖くなんてない。」
「もしもいまバレたら、私はここにいられなくなってしまう…体を結ぶのは簡単だが、例えそれができなくても構わない。あなたに仕えていられるのならば。」
「黒白…。」
そう
バレたら黒白はここを追われるかもしれない。
おじいさまの孫に手を出すなんて、もってのほかだもの。
「でも、いいの?いつか私は、他の誰かに嫁ぐように言われるかもしれないのよ?」
そう言った途端、黒白の顔色が変わった。
なにか黒いオーラが周りに漂っているような。
「それは…それだけは譲るものか。あなたは私の愛する人だ。」
「…うん。私も、絶対に嫁がない。」
黒白以外の人なんて、嫌。
黒白がそう思ってくれたのが、すごく嬉しい。
「じゃあ、キスをして。いっぱい。」
「ああ、いくらでも。」
その宣言どおり、黒白は私にいっぱいのキスをくれた。
何度も何度も、離れて見つめ合っては口づけて。
「愛している。リイナ…。」
「私も、愛してる。」
このまま奪われても、かまわないのに。
ねえ、黒白
私がもっと大人のレディになったら…
そのときは、私をあなたのものにしてくれる?
黒白と一緒なら
私はここを出て、どこまでも逃げたってかまわないの。
おわり
けっこう黒白好きです
『あなたと逃げても』
ーコンコンッ
少し遠慮がちなノックが部屋に響き、私はベッドに腰掛けたまま返事をした。
すると、いつものスーツ姿の黒白が入ってきて頭を下げた。
「失礼いたします、リイナ様。お呼びでしょうか。」
「遅かったのね。」
「申し訳ありません。エリシュカ様に呼ばれまして、少々…」
エリシュカ
その名前を聞いて、私はピクリと反応した。
いつも多大なワガママを黒白に言って困らせる妹。
いつも黒白を独占する。
「黒白はエリシュカのことばかりね。」
「そのようなことは。私にとってはお二人とも、大切なお方ですよ。」
「………」
それは、仕えるという意味でなの?
私はエリシュカと同じなの。
「特に、用はないの。暇だったから。」
だから私も、無茶を言って黒白を困らせたくなる。
本当は優しくしたいの。
でも黒白は、いつも顔色を変えないできいてくれるの。
そんな心情を読み取ったのか、黒白はゆっくりと近づいてきて、私の前に膝をついた。
優しく微笑んで。
「リイナ様。私の願いをきいていただけませんか?」
「なに?」
「あなたに触れることを、お許しください。」
「…いいわよ。」
スッ…と黒白の両手が伸びてきて、膝に置いていた私の両手をすっぽり包んだ。ゆっくりと撫でられる。
「二人のときは、そのしゃべり方はやめて?」
「はい。…では、リイナ。私が心から愛しいと思うのは、あなただけだ。」
「本当に?」
「もちろん。」
これが演技か本音かはわからない。
黒白はめったに心の中を見せない。
でもちょっと安心してる。
エリシュカは嘉禄という男を好きだから。
でも相手にされていないことを、ちょっと面白く思っちゃう。
醜い女の嫉妬。
だって私と黒白は想い合っているけど…所詮秘密の関係だから。
「もっとあなたに触れても?」
「許しなんて乞わないで、好きにしていいのよ?」
「わかった。」
そう言うと私の横に腰掛け、そっと抱き寄せてキスをされた。
たとえ秘密の関係でも、好きなの。
黒白が大好き。
「ねえ黒白…」
「ん?」
「…抱いて。」
私の発言に、黒白は目を見開いた。
少し垣間見た、人間らしい反応。
でも、またすぐいつもの笑顔に戻る。
「…リイナにはまだ早すぎる。」
「恋人同士が愛し合うのに、早いとか関係あるの?」
「私はあなたを大切にしたい。」
…気に入らない。
はしたないと言われても、私は黒白が欲しいの。
黒白の強い腕に抱かれたいのに。
かろうじて、ようやくキスだけで…それ以上はしてくれない。
やっと境界線を越えて恋人になったのに、この一線だけは越えさせてくれないの。
「私を黒白のものにして。私に黒白をちょうだい。私を愛しているなら。」
困らせるって、わかっているけど。
ワガママ言わずにいられない。
「本当に、あなたは困った人だ…。」
黒白は本当に困ったような顔をして、私を腕の中に閉じ込めた。
首筋に軽く唇を当てられ、くすぐったくて身をよじる。
「どれだけ私が我慢をしているか、わかっているのか?」
「我慢しなくていいじゃない。その気はあるのでしょう?」
「とても怖い思いをするかもしれないが?」
「黒白となら、怖くなんてない。」
「もしもいまバレたら、私はここにいられなくなってしまう…体を結ぶのは簡単だが、例えそれができなくても構わない。あなたに仕えていられるのならば。」
「黒白…。」
そう
バレたら黒白はここを追われるかもしれない。
おじいさまの孫に手を出すなんて、もってのほかだもの。
「でも、いいの?いつか私は、他の誰かに嫁ぐように言われるかもしれないのよ?」
そう言った途端、黒白の顔色が変わった。
なにか黒いオーラが周りに漂っているような。
「それは…それだけは譲るものか。あなたは私の愛する人だ。」
「…うん。私も、絶対に嫁がない。」
黒白以外の人なんて、嫌。
黒白がそう思ってくれたのが、すごく嬉しい。
「じゃあ、キスをして。いっぱい。」
「ああ、いくらでも。」
その宣言どおり、黒白は私にいっぱいのキスをくれた。
何度も何度も、離れて見つめ合っては口づけて。
「愛している。リイナ…。」
「私も、愛してる。」
このまま奪われても、かまわないのに。
ねえ、黒白
私がもっと大人のレディになったら…
そのときは、私をあなたのものにしてくれる?
黒白と一緒なら
私はここを出て、どこまでも逃げたってかまわないの。
おわり
けっこう黒白好きです