黒歴史が塗り替えられる事もある
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教室に忘れ物を取りに廊下を走る。部活で遅くなってしまった。まさかこんな時間になるまで集中してしまうなんて。時刻は午後七時、あたりはもう暗く、廊下の電気は消えており、申し訳程度の明かりしかついていない。
私の悪い癖だ。一度作品に向くと、周りが見えなくなってしまう。きっと何度も友達にも部長にも声をかけられたのだろうが、返事をしたかすら覚えていない。
「教室…開いてるかな…」
提出の課題ノートを置き忘れて、明日怒られるなんてしたくない。今日明日で目立つような行動は絶対に避けなければならない。教室が閉まっていたら、職員室に行ってでも開けてもらおう…と思っていたが、教室のドアは普通に開いた。あ、よかったと内心思って笑う。
「あ」
声が聞こえて、その方向に無意識に視線を向けた。
「あっ…」
一番会いたくない人がいた。清田信長だ。予想していなかった人物を見て驚いたせいか、自身の制服の裾をぎゅっと握ってしまう。なんて気まずい状況だ、人がいるだけでも嫌なのにまさか相手が彼だなんて。形容し難い気だるさと困惑で数秒だけ身体が固まる。
ふと我にかえり、自分の席にノートを取りに行く。清田信長も流石に意識しているのか、私が動くとビクッと体を揺らした。
「…」
お互い無言の時間は思った以上に空気が悪い。しかも、私の席は彼が今立っている席の真後ろだ。何で私たち席が近いんだろうと今更ムカついてくる。
異常に相手を意識してしまい、音を立てないようにゆっくり椅子を動かす。こんな気遣い意味があるのだろうかと思っても、音を立てたら怒られるのではないかとか変に考えこんでしまう。ダメだ、動揺している。
(というか、なんでこの人は帰らないんだ。私が来てバッタリ会うのは仕方ないかもしれないけど、普通すぐ帰るでしょ、気まずいでしょ…)
そんなことを思いながらノートを取り出す。机の上にカバンを置き、ノートを入れる間も帰らない清田信長。
(何、この人…)
なんだか、逆に何か話さないといけない気がしてきた。何故だかわからないが、帰らないクラスメイト相手に一言も話さず帰るなんて失礼なんじゃないかと。でも何を話したらいいのか、困ってしまう。何か、何か話題は…
「あ、あの…」
空気に耐えられなくて、話題を探し切らないまま話しかけてしまった。バカか私は!
「…えっ、あっ、な、なんだよ」
(ほら、相手も困っているじゃない…。何で話しかけたの私…。)
話題を探しているせいでまた無言の時間になる。しかもさっきの気まずさよりさらに気まずく、焦って目をキョロキョロと動かしてしまう。
私の悪い癖だ。一度作品に向くと、周りが見えなくなってしまう。きっと何度も友達にも部長にも声をかけられたのだろうが、返事をしたかすら覚えていない。
「教室…開いてるかな…」
提出の課題ノートを置き忘れて、明日怒られるなんてしたくない。今日明日で目立つような行動は絶対に避けなければならない。教室が閉まっていたら、職員室に行ってでも開けてもらおう…と思っていたが、教室のドアは普通に開いた。あ、よかったと内心思って笑う。
「あ」
声が聞こえて、その方向に無意識に視線を向けた。
「あっ…」
一番会いたくない人がいた。清田信長だ。予想していなかった人物を見て驚いたせいか、自身の制服の裾をぎゅっと握ってしまう。なんて気まずい状況だ、人がいるだけでも嫌なのにまさか相手が彼だなんて。形容し難い気だるさと困惑で数秒だけ身体が固まる。
ふと我にかえり、自分の席にノートを取りに行く。清田信長も流石に意識しているのか、私が動くとビクッと体を揺らした。
「…」
お互い無言の時間は思った以上に空気が悪い。しかも、私の席は彼が今立っている席の真後ろだ。何で私たち席が近いんだろうと今更ムカついてくる。
異常に相手を意識してしまい、音を立てないようにゆっくり椅子を動かす。こんな気遣い意味があるのだろうかと思っても、音を立てたら怒られるのではないかとか変に考えこんでしまう。ダメだ、動揺している。
(というか、なんでこの人は帰らないんだ。私が来てバッタリ会うのは仕方ないかもしれないけど、普通すぐ帰るでしょ、気まずいでしょ…)
そんなことを思いながらノートを取り出す。机の上にカバンを置き、ノートを入れる間も帰らない清田信長。
(何、この人…)
なんだか、逆に何か話さないといけない気がしてきた。何故だかわからないが、帰らないクラスメイト相手に一言も話さず帰るなんて失礼なんじゃないかと。でも何を話したらいいのか、困ってしまう。何か、何か話題は…
「あ、あの…」
空気に耐えられなくて、話題を探し切らないまま話しかけてしまった。バカか私は!
「…えっ、あっ、な、なんだよ」
(ほら、相手も困っているじゃない…。何で話しかけたの私…。)
話題を探しているせいでまた無言の時間になる。しかもさっきの気まずさよりさらに気まずく、焦って目をキョロキョロと動かしてしまう。