伊「失礼します」

伊作に続き入る

中には学園長と思われる老人
横に頭巾を被った…犬？
それに二人の先生と思われる人物が横に控えている

伊作が犬？の前に座ったのでスコッチは学園長の前に座る

？「おっほん！わしがこの大川学園の学園長！大川平次渦正じゃ！」

ス「ここは大川学園だったんですね…それなら彼らの身体能力に納得がいきます。助けてくださってありがとうございます。俺は…」

学「そこは別に気にせんで良い。スコッチ…と言うのは知っておるからなぁ…ちゃんとした名前を知りたいのぉ」

それまで目を瞑っていた学園長は片目を開く

ス「緋川 光です」

学「光というのか！そうかそうか。では光、これをお主に返そう」

目の前に置かれたのは

ス「携帯！てっきりあの時一緒に燃やされたものかと…」

学「必要そうなものはちゃんと抜いておった。これで…そうじゃな…本当に必要な人物１人だけに連絡を取って良い」

ス「１人だけ…」

バーボンに連絡を取ってもいいが俺が生きてることは分かっているはず…今後どう動こうか…やっぱ上か

学「それと決まったようじゃな。さて、今後の事じゃが…」

入ってきなさいと扉の向こうに話しかける

入ってきたのは目が覚めた時に目が合った女の子とたぶん伊作が呼んでいた尾浜という男だろう

学「自己紹介をしなさい」

？「はい。俺は尾浜勘右衛門と言います。こっちは妹の」

妹「尾浜みどりです」

学園長の横に座った尾浜兄妹
妹のみどりは人見知りなのか兄勘右衛門の後ろに隠れている
ちらちらこちらを見ているところを見るとこちらに興味はあるようだ

学「光。お主にはこれからこっちの妹、みどりの世話をしてもらう」

ス「…え？」

スコッチはキョトンとする

学「今までは代わる代わるやっていたが…そろそろ個人育成にも力を入れたいんじゃが…」

ちらりと勘右衛門や伊作を見る
見られた二人は苦笑いを浮かべる

学「みどりが可愛くてのぉ…皆授業が終わるとすぐにみどりの奪い合いをしてしまって育成にならないんじゃ」

やれやれと学園長は笑う

学「だからと言ってみどりに誘いを断るなとも言えん。皆が授業中手伝いをしたりいい子に待っているからな」

みどりは学園長に頭を撫でられ少し照れる

学「だから！光！お主がみどりと生活すればみどりは遊び相手がずっといる！皆は特訓に力を入れられる！いい考えじゃろ！」

ハッハハハ！と学園長は笑う

学「家も生活費もこちらで用意する。お主の今後の事も保証しよう。安心せい」

ス「そうですね…まぁそういう事なら…」

一応助けてもらった恩もあるし衣食住があり命の保証もされるなら乗っかってみる手をあるか…とスコッチは思う

しかし

「やだ！！お兄ちゃんたちがいい！！」

当の本人はスコッチと暮らすことは嫌なようだ

学「まぁまぁみどり、今すぐにとは言っておらんじゃろ、家が完成するまでの間光と仲良くなっておくんじゃぞ？」

学園長はみどりに有無言わせずその場で解散となった