三角形
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忍といえど休養は大事。
死なない男だって疲れれば睡眠だってとる。
『ん?』
任務へ行く前の空き時間。
アジト付近の森を歩いていたナナシの目に入ってきた珍しい光景。
飛段が木にもたれかかり寝ていた。
丁度暇をしていたところだ。
ナナシは音を立てず彼に近寄ると、傍にしゃがみこんだ。
『寝ててもなかなかの男前‥‥‥チョット可愛くてムカつく寝顔ねー』
両手を顎につき、悪態と褒めを交え観察。
開いた胸元が気になるのは男だけの性ではないようだ。
『何で閉めないかな。服着てないし』
と言いつつ目は反らさないまま、観察は続く。
『コレがジャシン教とかナントカのやつか』
大胆にも指で衣装の襟元をを広げ、胸元に光るペンダントトップを眺める。
更にはそれを手に取った。
『丸に三角だけ。シンプルすぎる。ジャシンとか言うならもっと凝った禍々しいマークにすればイイのに』
飛段の胸元を覗き見るかのように顔を寄せ、まじまじとそれを眺めていた。
『ンーな事言ってると、ジャシン様の裁きが下るぜェ、ナナシ』
ペンダントトップごとナナシの手を強く握ってきた手。
『あ、起きた‥‥‥』
『これだけ近くでゴチャゴチャやられりゃフツー気付くだろ』
『そ、起こしてごめん』
悪びれた様子などない謝罪。
『で、お前寝てる俺に何ヤラシイ事しようとしてたんだ?』
『何でヤラシイ事になっ!』
不満顔で言い返してきたナナシの体を、飛段は引き寄せ組み敷いた。
『あー、違ったか。俺が今からするんだった』
しかしナナシは特に抵抗するでもなく飛段を見つめるだけ。
そんな彼女に飛段は眉間にシワを寄せた。
『なーんか抵抗されねぇとつまんねェんだけど』
『何願望それ?』
呆れた顔をして返すと、飛段は彼女からどき隣に寝転んだ。
『つまんねェから寝るわ』
『えぇ!私また暇になるじゃない』
『知るか』
ゴロンと背を向け手をヒラヒラ振るだけ。
その様子に口を尖らせるナナシだが。
『じゃ、私が上になるからいい』
と、一言。
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