不死
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腕に出来たま新しい傷口。
ナナシは手当てをしてくれている角都を見た。
『それにしても、角都さん薬草詳しいですよね?』
『お前が知らなすぎだ』
『私のは‥‥‥ど、ド忘れですド忘れ!』
ナナシの言い訳など聞いていないかのように角都は続ける。
『長く生きていれば必要の無い知識でも身に付いていく。それだけの事だ‥‥‥』
望まなければ尽きる事の無い命。
そうやって彼は生きてきた。
きっと自分との時間も、角都にとってはほんの一時にしかならないのだろうな、と思うと少し寂しい気もする。
『角都さんには必要じゃなくても、私はそのお陰で助かりました』
嬉しそうに笑顔を向けると、角都も一瞬だけ視線を向けた。
『あまり無理をするな。お前は俺とは違う』
クルクルと包帯を巻き、呟く角都。
『はい』
時折見せる優しさだから、こんなにも嬉しくなってしまうのだろうか。
手際よく応急処置を終わらせると、角都はアタッシュケースを持ち立ち上がった。
『次へ行くぞ‥‥‥』
『はい』
リスト片手に、近くにいると思われる賞金首を確認すると角都は歩き出す。
その背中を追いかける事。
一時かもしれないが、今はそれだけでいいと思った。
終
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