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本日のナナシ、すこぶる機嫌が悪い‥‥‥ように見える。
待ち合わせたわけでは無いが、朝、同じような時間に同じような場所で落ち合う2人。
ナナシが長期任務だったため、今日は久しぶりに顔を合わせた。
合流した後は同じ方向へ行くので自ずと一緒に歩く。
おはよう、と挨拶を交わした後は特に会話も無く連れ立った。
これもいつもの光景。
しかし、いつもと違う事があった。
先にも言ったナナシの機嫌が悪い‥‥‥ように感じる、という事。
無表情でカカシの顔を見上げてきては眉間にシワを寄せるが、特に何も言わない彼女。
落ち合ってからかれこれ5回は繰り返している。
どうにもこうにも落ち着かないカカシ。
『ナナシ、どうかした?』
我慢出来ず思わず問いかけた。
相変わらず無表情で見上げてきた彼女だが、くるぅーっと周りを見渡し誰もいないことを確認。
けれど首を横に振って『なんでもない』と答えた。
『イヤイヤイヤ。その態度は無いわけないでしょ』
腕を掴み逃れないようにしてから、ジィーっと見下ろすカカシだが、ふとナナシの変化に気付いた。
掴んだ感覚が違う。
よく見ると顔も‥‥‥。
『ナナシ、痩せた?』
『え?うん、少しだけ。任務だと食べれない事なんてザラだし、兵糧丸だけの時もあるから‥‥‥』
昨日まで長期任務だった彼女。
食事をまともにしていなかった事が伺える答えに、カカシの顔が曇る。
『ナナシの可愛さは痩せても変わらないけど、痩せるのはダメ』
『言ってる意味がよくわからない』
『ちゃんと今日は食べる事』
『食べる事って言われても‥‥‥』
作るの面倒だし、足りない栄養なら点滴打ったほうが早いし、とブツブツ。
カカシは考え深そうな面持ちで聞いていた。
『ま、いいか。で、さっきから俺の事見てたのはなんで?』
どさくさに紛れて先程までの行動を問い詰める。
答えなければ腕は離してくれそうにない、そう思った彼女は小声で答えた。
『‥‥‥カカシの顔見たかったの』
“あぁ、そういう事”と納得のカカシ。
ナナシと2人の時は素顔が多いが、今は額当てをして口布もあげていた。
けれどそれが普通なので、今は仕方がない事。
『外だし、ちょっとなぁ‥‥‥』
意識して顔を晒すのは彼女の前だけだが、不特定多数のいる屋外で外すことはまずない。
『知ってる。ダメだってわかってたから言わなかったけど、久しぶりに会ったから‥‥‥』
ションボリと沈んでしまったナナシ。
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