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『でねぇ~そこで、ライドウがさぁ‥‥‥』
『ライドウの話はさっきも聞いた。もう止めとけ酔っ払いが』
ゲンマはナナシからキツめのお酒を奪うとハァ、と呆れたような溜め息をつく。
此処は行きつけの居酒屋。
先程、任務終わりに鉢合わせた2人。
この後予定もないということで、“任務の打ち上げだ!”とかなんとかこじつけて、呑み処へと繰り出したのだが。
小1時間もたたないうちにナナシは、すっかり酒が回り脈絡のない喋りをするまでに酔ってしまっていた。
『あ~の~ね~、ゲンマ〜』
ズイと顔を近付けナナシは座った目でゲンマに詰め寄る。
思わず彼は後ずさった。
『か・え・し・てっ!』
手の中のグラスを取られた事に不服そうな顔をしていたナナシは、ゲンマが怯んでいる隙にそれを奪うと一気にグビグビと飲み干してしまう。
そして『はふぅ~』と一息つく。
『お前それ、一気飲みするやつじゃねぇだろ』
ハァと、また呆れたように溜め息をつくゲンマ。
『なに?お酒位イイじゃない。ハードな任務の為にさぁ、ず~っと!やめてたんだからぁ‥‥‥ちょ~っと位‥‥‥飲みすぎたっ‥‥‥て‥‥‥‥‥‥』
再び詰め寄ってきたナナシ。
しかし、カクンと顔が俯き声が消え動きも止まってしまった。
『ナナシ?‥‥‥おい』
『ぐぅー‥‥‥』
『ナナシ?って寝やがった』
かなりハイペースでグラスを空けていたと思ったが。
久しぶりの酒に弱くなってしまったのか、疲れていた体にお酒が入ったせいか、彼女はすっかり眠りへ落ちてしまった。
そのうち起きるだろうと、しばらく放っておいたゲンマだが。
『オイ、起きろ』
閉店時間になってしまい、ゆさゆさとナナシの肩を揺すり起こそうとした。
しかし、彼女はウンともスンとも言わない。
『世話のやける女だな』
仕方なく、ゲンマは彼女をおぶると自宅へと向かった。
―ゲンマ宅―
『ぅう~‥‥‥ん』
ベットに寝かされたナナシはゆるゆると、身じろぎしながら眠そうな声をあげる。
『起きたか?』
起きているのか寝惚けているのかわからず声をかける。
しかし、無防備過ぎる彼女を前に冷静でいられる自信がなかった。
『‥‥‥あのまま放っとくわけにもいかなかったしな』
ブツブツと、自己弁護のような言い訳がもれる。
酒が入っているせいか自分自身に甘い考えしか浮かばない。
『んん‥‥‥るしぃ』
そんな事を考えていると弱々しい声でナナシが呟いた。
『どうした?』
『胸‥‥‥苦しい。服ジャマ‥‥‥』
“脱がせて”と続くセリフにゲンマは少し戸惑う。
『脱がせてって‥‥‥』
こんな危うく、女を感じさせるナナシにますます男心が揺さぶられた。
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