Dirty thirties
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“ピーンポーン”
なかなか寝付けなくて深夜に起きていたナナシの元へ1人の訪問者が。
不思議に思いながらもドアを開ける。
『よぅ‥‥‥』
片手を上げて気怠そうに挨拶をする人相の悪い長髪の男。
『え、ゲンマ!?どしたの、こんな夜中に。任務だったんじゃないの?』
『あぁ。今帰ってきた。通りかかったら明かりついてたんで‥‥‥』
彼の返事に、何となく歯切れが悪いなと思いながらも、会えたことの方が嬉しくて笑みが溢れる。
しかし久々に見る彼は、疲れ切った表情で何だかやつれている気がして。
任務の大変さを感じた。
『お疲れ様。どうぞ、あがって』
と、労いの言葉をかけ、ゲンマを部屋の中へと導く。
“あぁ”と彼も返事をすると、後に続き室内へと入った。
『悪い。シャワー借りていいか?』
ゲンマは浴室のドアの前で立ち止まる。
『うん。じゃ、タオルと着替え置いておくね』
『あぁ』
短い返事は相変わらずそっけなかったが。
ドアを開け浴室へ入る前にポツリと言った“ありがとう”という言葉が、ナナシの耳に入る。
ただそれだけだったが、穏やかな気持ちになり嬉しくなるのだった。
浴室でゲンマは鏡を見ていた。
気持ちが晴れないのはきっと後味の悪い任務だったせいだ。
見慣れたいつもの顔のはずなのに、酷い顔をしている。
うなだれた頭からシャワーを浴びながら目を閉じ苦笑した。
『やっぱ来ねぇ方が良かったかな‥‥‥』
放った言葉とは裏腹に気持ちは違った。
会いたかった。
会って安心したかった。
突然の訪問に驚いてはいたが、嬉しそうな笑みを向けてくれたナナシ。
満たされた気持ちと湧き上がる性欲。
死を間近に見た任務の後だからと言って、単なる生存本能と片付けたくない。
※※※※※※※※※
長い髪を無造作にかきあげた状態でシャワーから上がってきたゲンマ。
待っていたナナシの隣に腰を下ろす。
『任務、お疲れ様』
改めて、任務を無事に終え怪我なく帰ってきてくれた事に安堵し声をかけた。
『ん。』
ゲンマは短く返事をし、ナナシの肩にコンと頭をつきもたれ掛かり目を閉じた。
『眠いならベッド行く?疲れてるでしょ?もう寝よ?』
『‥‥‥行かねぇ』
『どうしたのー?今日は甘えたい感じ?』
『あぁ‥‥‥』
冗談のつもりでの問いかけだったのに、肯定の返事をされ、思わず驚いてゲンマの方へ顔を向けた。
言葉を発するよりも早く、スルリと腰に彼の腕が巻き付き抱き締められる。
『会いたかった‥‥‥』
耳元で囁かれ、視界が揺らいだかと思うと押し倒されていた。
『ぁ‥‥‥ンンッ!』
一瞬の戸惑いを感じているうちに唇を奪われる。
手のひらが服の上から体をなぞっていきボタンへと辿り着くと、それを外し肌を露にしていく。
『ハァ‥‥‥ゲン、ッン!』
唇が重なっては離れ、角度を変えて食むように触れ合うキスが続いていた。
そうしているうちに唇を割って舌が滑り込んできた。逃げる舌を追い捕まえて。
ゆっくり絡ませると、呼吸を奪うような深いキスに変わる。
『ンッ‥‥‥ンン』
突然始まったキスに体を強ばらせていたナナシだったが、久しぶりに感じる熱のこもった恋人のキス。
お風呂上がりのゲンマの体の熱に、彼女の体も次第に火照っていった。
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