あの楽園
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『さぁ~て、と』
ま新しい本を手にベッドに寝転ぶカカシ。
『【イチャイチャパラダイス特別編~お陽様を浴びて~】ねぇ‥‥‥』
今回は野外か‥‥‥と、表紙サブタイトルで中身予想が出来るあたり、愛読歴ウン年はダテじゃない。
時間を少し遡る。
それは帰り道の書店。
新刊コーナーに積立てられていた【イチャイチャパラダイス】
”気まぐれ作者、緊急限定発売!”
そんなポップにキラリとカカシの眼光が鋭くなり、瞬間的に手に取ると光のスピードで会計終了。
気分良く家路に着き現在に至る、というわけだ。
『外かぁ‥‥‥ナナシも可愛かったなぁ』
思わず発した自分の言葉に顔が緩むと、表紙をめくり読み始めたのだった。
思いを巡らせていたのは先日の‥‥‥
※※※※※※※※※※※
雲ひとつない真っ青な空の良く晴れた日。
丘に着いたカカシは、大きな木の下に立ち見上げていた。
『カカシ、遅い!』
枝に座ってプラプラと生足を振って見下ろす彼女は、カカシの恋人。
『楽しみな事はさぁ、やっぱり延ばして延ばして、って方が嬉しさ倍増でイイでしょ?』
悪びれない爽やな笑顔。
思わず見とれてしまうカカシの表情。
すぐに言い返せないのは、その笑顔にナナシが弱いから。
『そう思わない?ナナシ』
『んもぅ!遅刻の言い訳しないの!』
ちょっと不機嫌な声だったけれど。
視線がぶつかり見つめ合うと。
やっぱり好きな人だから、つい顔は緩んで笑顔になってしまう。
やっとくれた彼女の笑顔にカカシも愛しそうに目を細めた。
と。
『よっ!』
『っ‥‥‥て、ちょっ!?』
突然、ナナシは身を乗り出し、枝の上からカカシめがけて飛び降りた。
何も身構えてないカカシが驚き焦るのは当たり前。
『ぅわっ‥‥‥っと!』
それでも、ナナシを見事にキャッチ。
焦ったにも関わらず、しっかり彼女を抱き止める事が出来た。
が、勢いに負けカカシはそのまま後ろにばったり倒れ込んでしまう。
『ほ~ぅ。危なぁ‥‥‥まったく急に何するかと思ったら』
呆れた声だが、抱き止めていたカカシの手がそっとナナシの頭を撫で、緊張していた体から力が抜ける。
『痛いとこない?』
『うん、大丈夫』
『そ、よかった』
言うとギュッと強く抱き締めた。
『カカシなら絶対受け止めてくれるって思った』
『まぁ、ね。‥‥‥でも、心臓に悪いから、もうやらない事』
『はぁい、わかりました』
カカシの落ち着いた声に、ナナシも擦り寄って。
『カカシ‥‥‥』
感じたかった温もりに浸る。
この腕に抱かれ包まれると安心した。
カカシも不意に包まれた甘い香りと、腕の中の華奢なナナシに保護本能をかきたてられた。
髪を撫で下ろしていた手がそのまま頬を包んで。
くるりと反転し彼女を下にすると、唇を重ねた。
『ん‥‥‥っ』
唇の隙間を縫って舌を入れ絡ませる。
『ん‥‥ぅ‥っ』
カカシの手が体のラインをなぞり胸を揉みしだく。
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