good medicine for
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ふと、人の気配にハヤテは体を起こし起き上がった。
『やけに玄関が騒がしいですね‥‥‥』
ガチャガチャ、ドタンバタンと、確かに 音がする。
よいしょ、と焦るわけでもなくのんびりとベッドから下りると玄関へ向かった。
扉を開けるとアルコールの香が鼻をかすめる。
『ハァ。まったく‥‥‥仕方のない人だ』
ハヤテは溜め息混じりに苦笑した。
『ナナシ、大丈夫ですか?』
アルコール臭の出所である本人は壁にもたれへたりこんで。
鍵を開けて入って、丁寧にかけてるのにすっかり無防備な格好でそこにいた。
酔っていてもいつもやってる習慣は忘れてないようで、ハヤテはまた笑ってしまう。
『んん~?あー、ハヤテ~ただいま~』
考えを巡らせている、と肩を揺すられたナナシが脈絡のない口調で顔をあげた。
ハヤテを見てすごく嬉しそうに笑い無造作に倒れ込み抱きつく。
『‥‥‥はいはい』
彼はそれを抱きとめ、背中をポンポン。
ナナシは顔を埋め、すり寄ってすっぽり胸におさまっている。
小さくて可愛い。
『まるで猫ですね』
好きな相手に甘えられればハヤテだって嬉しくなる。
それに自分の家に帰らず、来てくれた。
無意識にでも、頼ってくれているんじゃないか‥‥‥と、身勝手な解釈をしてしまう。
『本当に可愛い人ですね‥‥‥』
微かに赤くなって浸ってしまったハヤテだが、こんな寒いところで和んでいる場合ではない。
外から入ってきたばかりの彼女の体は、すっかり冷えていた。
『立ってください。こんな所にいると風邪引きますよ』
引き離そうと肩を押す。
『イーヤー!』
しかし、ぴったり張りついてナナシは離れない。
やれやれ‥‥‥と、ハヤテは仕方なく酔った彼女を抱きかかえ寝室へ連れていった。
『腕、離してください』
ベッドに寝かせた彼女だが、首に腕を巻き付けたままやっぱり離れない。
中途半端に押し倒した格好となっている。
『このまま襲いますよ?』
『イイよ』
『いいんですか‥‥‥』
冗談のつもりで言ったのだが、通じてないどころかOKを貰ってしまい、ハヤテは苦笑する。
トロンとした瞳で見つめてくるナナシ。
『まぁ、いいと言うんでしたら‥‥‥』
軽く唇を重ねた。
『ンン‥‥‥』
角度を変えてみたり、唇で唇を噛むようにしてみたり。
『ンンッ!』
呼吸に開いた隙に舌をねじ込んで、相手の舌と絡ませる。
(私の方が本気になってませんか?)
冷静な部分が自身に問うが、キスはやめない。
と、いうより、やめられなくなってしまった。
自分で言った冗談なのに、本気になってしまったようだ。
ナナシもギュウっと腕に力を入れて先程以上に抱きついて。
まるで続きを催促しているように感じてしまう。
『ッハァ‥‥‥。ハヤテ‥‥‥』
唇を外し、名前を呼ばれ視線を向けられる。
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