僕は君だけを傷つけない
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『ん?懐かしいのが出てきたな』
探し物をしていたカカシの目に飛込んできたのは1枚の写真。長い髪の女の振り向きショット。
少女らしさを残した顔立ちは、表情に乏しいがその瞳の眼光は鋭く強かった。
『ハハハ。そういえば、この頃は可愛い顔してるくせに無表情だったなぁ。これも全然笑ってない』
と、一人言に華が咲く。
写真の中の少女。
それは出会って間もない頃の彼女、ナナシの姿だった。
誰にも頼る事なく1人で生きてきた彼女。
どこか冷たさを感じる表情と、冷めた態度に喜怒哀楽を感じさせない雰囲気は、人を寄せ付けないのに十分だった。
『変わってくれて良かったよ‥‥‥』
ポツリと呟くと、目を細め口元を緩める。
カカシと出会ってから、彼のペースに引き込まれたとでも言おうか。
何かと絡んでくる彼にナナシは心を開いてくれた。
『年端もいかない女の子に惚れるなんて、自分でもビックリだよ、ほんと』
それは同時にカカシも彼女を知る事となり。
惹かれていった。
『けど、好きになったもんは仕方ないよねぇ。あんなに可愛いし』
ニコニコしながら写真を見つめ、しばし過去に想いを巡らせる。
初めて快感をその体に刻んだあの夜‥‥‥。
※※※※※※※※※※
『ンッ‥‥‥ンン』
キスを受けながら、カカシの服を握り締めるナナシの指に力が入る。
まだ慣れない口付けに眉をひそめ、包まれる腕の中でわずかに身を震わせていた。
十分濡れた唇を割られ、滑り込んできた舌の感触に胸の奥が瞬時に熱くなり、無意識に身を引く。
カカシは逃がさないよう抱き寄せると、顔に触れた手のひらで離れようとした唇を一層深く重ねた。
『ァン、ンッ!』
乱された呼吸はカカシの中へと響き、彼の体を熱くする。
年齢的には“少女”とはいうものの、その容姿は彼を誘うに十分だった。
触れていた長い指が絡みつくように、首筋をなぞり下り胸を柔らかく揉みしだく。
『ンッ‥‥‥!』
ピクンと反応する体。
甘い声を漏らすが、まだその感覚が理解できない為抵抗してしまう。
震える細指が、胸を覆う長い指を絡めとり動きを止めようと握り締めた。
不意に優しい瞳がナナシを見つめる。
『イヤ?』
掴む力がフッと緩んで、ナナシは首を左右に振る。
しかし、その表情に余裕はない。
『平気‥‥‥』
声になるかならないかの上擦った震える声。
初めての行為だから仕方ないのだが。
安心させるようにカカシがニコリと笑いかけると、見つめていた彼女の頬が赤く色付く。
とても優しい眼差し。
その表情に鼓動は高鳴っていくのに。
ナナシは、見つめ返す事が出来ず視線をそらしてしまう。
やっぱりやめた方がいいか?カカシがそう思って続きを渋っていた矢先。
『やめないで‥‥‥』
ナナシからの催促。
腕を伸ばし首に絡ませるとギュッと抱きついてきた。
『優しく出来ないかもよ?』
ギュッっと抱き返す腕に力を込め問うカカシ。
『嘘だよ。ちゃんと優しくするからそんな固くなんないで‥‥‥』
その言葉と落ち着いた声に安心したのか、彼女の体から緊張が解けていくのがわかった。
愛しい。
そんな想いがカカシの中を支配していく。
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