ご近所さん
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いつもと変わらない朝。
『キャーっ!』
の、ハズだった。
『ぁ、あああなた、誰なんですか!?』
青冷めた顔をしたナナシが隣を見下ろすと、視線の先にいたのは。
『グゥー‥‥‥』
上半身裸の男が眠っている姿だった。
先程、妙な寝苦しさに目を覚ましたナナシ。
気が付いた時、狭いシングルベッドの中この男の胸に抱き締められていたのだ。
慌てて腕からすり抜け、この状況。
『んぁ‥‥‥?』
当の男はゆるゆると目を擦る。
どうやらナナシの悲鳴やら混乱やらワケのわからない言語に目を覚ました様子。
ダルそうに長い前髪をかきあげながら、2・3瞬きし、彼女を見上げた。
視線を向けられたナナシの方は、寝起きで無防備な男の姿に一瞬目を奪われたものの。
ゴクリと息をのむと警戒し、身構えながら見つめ返した。
『‥‥‥‥‥‥』
『‥‥‥‥‥‥』
ほんの数秒の睨み合いと沈黙が物凄く長く感じる。
先に動いたのは男の方だった。
前髪をかきあげた手を下ろすとサラサラと流れ落ちる。
その合間から上目使いに覗く瞳は、ナナシに更なる威圧感を与えたようで、彼女は無意識に後ずさる、といってももうベッドが無い。
『あー‥‥‥はて?俺、女連れ込んだっけか?』
一気に毒気ゼロの顔を浮かべ、首をかしげる男。
かすれた声で、ナナシをまじまじと見つめた。
そして“ま、イイか”と、付け加えると彼女の襟元を引っ張った。
『ひゃっ!?ちょ‥‥‥っ!』
ナナシの腰に腕を回し、そのまま抱き締められ。
『んんーっ!』
強引にキスをされた。
『ンッ、任務で疲れてんだ。元気になったら相手してやるから‥‥‥今はコレで我慢しろ』
唇を離し抱き収めると、チュッと額にキスをしてきちんと布団をかけた。
『ほら、もう寝ろ』
そう言うと、ナナシの頭をポンポンと撫でる。
その途中でフッと動きが止まってしまった。
『ぐぅー‥‥‥』
『はっ!?寝た!?』
訪れた静寂の中で、ナナシは我に返る。
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