My Significant Other
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一応上忍やっていて。
医療忍術もそれなりに出来て。
敵と対峙した時は容赦なく殺ったりなんかもしているが。
女の敵は女と、何処の誰が上手いことを言い始めたのだろう。
『冷た‥‥‥』
頭から足元まで、全身ずぶ濡れのナナシ。
ポタポタと水が滴る前髪を鬱陶しく思いながら横に流し、更に鬱陶しいであろう相手に視線をやった。
相手は誰だか知らないが、額当てからして同じ木の葉のくノ一。
わざわざ人目に付く街中で、目くらましに使う水遁の術を故意に浴びせられた。
女3人集まれば怖いもの無しなのだろう。
なんとも嫌な笑みを浮かべ、口だけの謝罪をしてきた。
思わず舌打ちをしてしまいそうになるのを抑え、その3人に視線を流す。
『何、あなたたち』
『謝ってるのに、そんなに怖い顔しないでくださいよー。間違えただけなんですから』
手配書にあった悪人に似ていたから足止めして捕まえようとした‥‥‥と、悪意丸出しの言い訳をしてきたのには怒りを通り越し、思わず吹き出してしまった。
そんなに犯罪者顔か、と少しショックでもある。
『ん?‥‥‥思い出した』
誰だか知らないと思っていたが見覚えがある。
特にリーダー格であろう美人さん。
多分、原因は。
『カカシに相手にされないからって、八つ当たり?』
サッと相手の顔色が変わり、取り巻きは禁句と思われるセリフに対して狼狽えている。
何度か彼女がカカシと一緒にいるところを見掛けたことがあった。
彼の困った様子と、逃げるように立ち去っていたのを見ると、アプローチをないがしろにされたのだろう。
嫌味を込めた憶測だったが、相手の様子からしてどうやら図星のようだ。
ナナシはハァ、と溜め息をついた。
『私がカカシと一緒にいる事が気に入らないみたいだけど、付き合ってもないし私はカカシの事何とも思ってないから、こういうのやめてくれる?』
カカシと一緒に過ごす時間は確かに多い。
そして彼はモテる。
カカシとの仲良しアピールは火に油。
先程、嫌味を言ったりもしたが、穏便に済ませる為には今からでも遅くない。
この答えが正解だと思った。
『‥‥‥それが気に入らないのよ』
『え?』
例の美人さん、やっぱり美人故にプライドもあるのかカカシに相手にされないのが悔しいようだが、それだけではないらしい。
残念ながらハズレたようだ。
『彼に全然興味もってないのに、何でアナタばかり相手にされるの!?私の方がアナタなんかより‥‥‥!』
自分より下だと思っている女が、カカシを独り占めしているのに、彼に冷たい態度をとっている(ように見える)
相手すらされない美人さんにとって、それは更にプライドを傷付けたようだ。
『カカシに聞いてよ、そんなこと‥‥‥』
『聞こうにも、アナタの事が好きだからとしか答えないのよ!』
突然のそのセリフに驚いてしまった。
カカシらしい答えだが、今は動揺しか招かないため聞きたく無かった。
なんとか平静を保ち、相手にされていないことを暴露したことすら気付いていない美人さんの必死な様子に、ナナシは思わず哀れみのこもった眼差しを向ける。
『‥‥‥だからって、私にこんな事したってカカシがあなたに振り向く訳じゃないでしょ。それに、こんな事してるって知ったら余計離れていくってわからないの?』
マズイとは思ったが台詞は止まらなかった。
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