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カカシがお茶を入れている隙に、彼のアルバムをこっそり広げるナナシ。
開ければ広がる彼の過去。
幼児期のカカシの姿がそこにあった。
『可愛い!』
思わず顔を綻ばせ独り言を呟いてしまう。
『んー、こんな可愛い顔した子が、あんな風になるんだぁ‥‥‥』
ふよふよと頭上に浮かんだ子カカシと大人カカシ。何故かイコールで繋がらなくて苦笑してしまう。
と、そこへ。
『コラ、何を勝手に見てんの』
『っ!?』
背後からの声にベタなビクつき方をしてしまう。
両手に紅茶を持ったカカシは、テーブルに紅茶を置いた。
『どっからそんなの引っ張ってきたかねぇ』
彼の声は特に怒っている様子は無かったが、恐る恐るナナシはカカシを見上げる。
『はい、返して』
バンとたたみ、アルバムを取り上げようとした。
『あぁ!まだ途中なのにー!』
『そんなの見なくてイイから。ホラ、放しなさい』
『イヤ!』
ナナシはガッシリ掴んで離さない。
『カカシも一緒に見よ?』
彼女の言葉に思わず考え込むカカシ。
大変な思いをした過去の中で、唯一、平和で子供らしい時代を過ごした頃の写真だ。
自分の子供の頃を見ながら語るなど、恥ずかしすぎるが、ナナシのこの期待するようなキラキラした眼差し。
『‥‥‥可愛いなぁ』
『ん?何?』
『いや。‥‥‥まぁ、イイよ』
『やった!』
一瞬彼女の魅力に落ちそうになったが、一緒に見ることを了承。
カカシはちょっと赤くなりながらアルバムから手を引いた。
そうして紅茶を飲みつつ、カカシの幼児期の写真に盛り上がる。
『なーんか、冷めた顔してるよね』
『それ、俺の素なんだけど』
『こっちは眠そう‥‥‥』
『俺だって証拠でしょ』
のんびりした雰囲気は、生まれつきみたいだ。
『んー、笑ったら可愛いと思うんだけどなぁ』
幼さがあるだけで可愛いのだが、無表情に近い写りに少し残念な気がした。
『今のカカシが笑った顔‥‥‥』
安心感があってカッコよくて、見惚れてしまうのに‥‥‥と、続く言葉は黙っておいて。
グイグイとナナシは人指し指でカカシの眉間を押した。
『でででっ!?』
指を離すと再び写真を眺める。
『コレ何だろ?』
裏向きに入れられた写真がある。
ナナシはカカシが眉間をさすっている間に取り出してみた。
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