続・片想い≒両想い
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『さっぱりしたー』
濡れた髪をタオルで拭きながら、病院の廊下を歩くナナシから思わず独り言がもれる。
無事に任務を終えたが、怪我とチャクラ切れにより病院送りとなったナナシ。
処置を受け起き上がれる位には回復したが、2日間の入院を言い渡されていた。
医療忍者である彼女が里にいる間は、この木の葉病院にいることが主であった。
今回は患者側だが普段の働きのお陰もあって個室をあてがわれ、ある程度の自由もきかせてもらっていた。
動けるようになり、シャワーを浴びてスッキリしたところで部屋へと戻ると。
扉の前に見知った忍の姿があった。
『カカシ?』
彼女の声に気付き振り向いたカカシ。
お風呂上がりスタイルで近付いてきたナナシを上から下へと見ていたが、病室のドアを開け腕を引くと部屋へと連れ込んだ。
『そんな無防備な格好で何やってんの』
なんだか慌てているというか、怒っているようにも見えるカカシに“?”のナナシ。
『無防備って、病院は皆こんなカッコでしょ?』
『病院でお風呂上がりとか無いから』
『あ、これ?家に帰れないからシャワー借りたの。スッキリしてやっと落ち着いたー』
シャンプーやボディソープの香りがフワッと鼻先をかすめる。
無邪気に笑って答えるナナシだが、それを無防備だと言っているのに。
カカシにしては余裕が無いのか、溜め息のような深呼吸のようなものが洩れる。
お風呂あがりで、胸元が開いた膝丈の寝巻き姿。
濡れた髪をタオルで拭いて、ベッド1つの密室に男女がいて‥‥‥いかがわしい事など微塵も考えていなかったが、いや、いたかも知れないが。
昨日のキスの事もあったが、しっかり理性を保って来たはずなのに、この破壊力あるシチュエーションにあらぬ妄想を掻き立てられる。
『あ、れ‥‥‥?』
よろけたかと思うと、ガクンと膝から崩れ落ちるナナシ。
腕を掴んだままのカカシが抱き止める。
『万全じゃないのに無理するからだよ』
ヒョイと抱きかかえるとベッドへ運んだ。
『‥‥‥あ、ありがと』
『どういたしまして』
このままベッドに押し倒して、両手を押さえ付けなかった自分を誉めてあげたい気分だ。
容認してくれるなら場所なんか関係ないのだが‥‥‥今日は紳士予定のカカシだったが、早くもブレてしまう。
そんな様子知るよしのないナナシは、ベッドに座りドライヤーで髪を乾かし、カカシと他愛のない会話をしながら身の回りの事を手際よく終わらせると、やっと落ち着いたようにベットにもたれ一息ついた。
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