続チェリー・キス
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争奪戦沈静後は、仲良く甘酸っぱいサクランボを食べつつ語り合い。
『ねぇカカシ、あの本私にも見せて?』
『ダメ。アレは俺のバイブルよ?むやみやたらに触ったら‥‥‥さてどうなるでしょう?』
話題はあの怪しくて妖しいと噂の小説、イチャイチャシリーズのこと。
カカシはナナシに本を読ませたくないようで、意味深な笑みを向けてきた。
『見せるのはダメだけど‥‥‥再現はしてあげる』
『再現?』
『本の中にこういうのがあってね‥‥‥』
カカシはサクランボのヘタを1本取って口の中に放り込んだ。
数秒間モゴモゴした後、ヘタを口から出す。
『ん、完成』
すると見事に結び目が出来ていた。
『コレ‥‥‥二重に結んであるの!?あんな短い間に!?』
“スゴい”と驚いているナナシにカカシは笑いかける。
『これが出来る人はキスが上手いって言うでしょ?てことで』
指先が彼女の顎をクイッと持ち上げ唇を寄せキス‥‥‥
『あら?』
と、いくはずがスルリとかわされる。
かわした彼女はというとサクランボのヘタと睨み合っていた。
今はありえない妙技の感動が大きくてキスどころではない、といったところか。
『二重に結ぶのは無理っぽいけど‥‥‥カカシ、これって難しい?って何倒れてるの?』
かわされたせいで、彼女の背後にあるクッションに突っ込みキスしていたカカシ。
クッションを抱き締めたまま、何か言いたそうな面持ちで起き上がった。
『ねぇ、聞いてる?私にも出来そう?』
『ま、ものは試しでしょ。やってみなよ』
自分の気など知らないナナシに、カカシは髪を直しながらポツリと呟いた。
言われるがまま彼女はそれを口に入れてモコモコする。
真剣な顔して結び目を作ろうとしているのをカカシはジーッと観察していた。
『ん?んん~!』
“ナナシって不器用だからなぁ”と、必死な姿が可愛いくて目を細めるが。
“絶対出来ないと思う”と、苦笑しそれを眺める。
『んべ‥‥‥無理!』
そう思った矢先、彼女はヘタを吐き出しギブアップ。
『あ、やっぱり』
見ていたカカシも予想通りの結果に思わず声がもれる。
すると“ハァァ“という重い溜め息が聞こえた。
『私って‥‥‥キス下手だったんだ』
ヘタを指先で持ちクルクル回し、何やら真剣な顔で呟く。
“結べるとキスが~”という話を聞いていないと思ったが、しっかり聞いていたようだ。
ガックリ肩を落とし、彼の言った世間一般の言われを気にしているようで、本当に落ち込んでいる。
『そんなに落ち込まなくても。迷信みたいなものなんだしさ』
『そうだけどさぁ‥‥‥』
フォローしてみるが余り納得していない様子。
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