THANK YOU FOR YOUR LOVE♡
僕が初めて選んだ君へのプレゼント(神ver.)
『ラスト一本です!ファイトー!!』
海南バスケ部のマネージャーになって二年目に突入した。と言っても、目の前で全国レベルのプレーが繰り広げられることにはまだ慣れたとは言えない。毎日驚くし、毎日感動してしまう程、皆頑張っているのだ。だから私も精一杯声を出そうと思う。
今日のメニューが全て終わり、皆が体育館を出ても毎日必ず一人残る人がいる。同じ学年の神だ。最初は戸惑ったものの、今となっては当たり前の光景になりつつある。いつものように荷物をまとめ、私も帰ろうとした時だった。
「ねぇ、待って」
珍しく神から声を掛けてきた。二人だけの体育館に綺麗な声が響く。そして神は何かを私に差し出した。
『…のど飴?』
「今日、朝練の時から声枯れてたでしょ」
確かに今朝から何となく喉に違和感があった。でも本当に何となくで、声にそれが出ていたとは思いもしなかった。
「マネージャーの声が無いと、調子が狂うんだよね」
『えっ…み、皆そう言ってたの…?』
そう言うと神はのど飴を私の手に押し付け、そのまま手を握った。
「俺が、だよ。だから早く治して」
耳元で囁くように音を残し、神はシュート練習を始めに行った。
その後食べたのど飴の味はよく分からなかったけれど、溶けた液が喉を通る度、神の声が耳元で響くようだった。
明日は神に大きな声で挨拶してみようかなぁ、なんて思った。
おわり
『ラスト一本です!ファイトー!!』
海南バスケ部のマネージャーになって二年目に突入した。と言っても、目の前で全国レベルのプレーが繰り広げられることにはまだ慣れたとは言えない。毎日驚くし、毎日感動してしまう程、皆頑張っているのだ。だから私も精一杯声を出そうと思う。
今日のメニューが全て終わり、皆が体育館を出ても毎日必ず一人残る人がいる。同じ学年の神だ。最初は戸惑ったものの、今となっては当たり前の光景になりつつある。いつものように荷物をまとめ、私も帰ろうとした時だった。
「ねぇ、待って」
珍しく神から声を掛けてきた。二人だけの体育館に綺麗な声が響く。そして神は何かを私に差し出した。
『…のど飴?』
「今日、朝練の時から声枯れてたでしょ」
確かに今朝から何となく喉に違和感があった。でも本当に何となくで、声にそれが出ていたとは思いもしなかった。
「マネージャーの声が無いと、調子が狂うんだよね」
『えっ…み、皆そう言ってたの…?』
そう言うと神はのど飴を私の手に押し付け、そのまま手を握った。
「俺が、だよ。だから早く治して」
耳元で囁くように音を残し、神はシュート練習を始めに行った。
その後食べたのど飴の味はよく分からなかったけれど、溶けた液が喉を通る度、神の声が耳元で響くようだった。
明日は神に大きな声で挨拶してみようかなぁ、なんて思った。
おわり