人参、ジャガイモ、玉ねぎ、鶏肉に塩コショウをして火を通す。

水を入れて一煮立ち。

よし、カレールーの出番だ！と冷蔵庫を開けたが、半箱残っているはずのルーが無い。

は？ウソでしょ……え…どうしよ……。

お鍋には味付け待ちの野菜と肉がスタンバイしている。

よし、もうこれしかない…！

お醤油、みりん、料理酒、生姜が投入された。



「…今日カレーやったんちゃうん」

『その予定だったんだけど……あると思ってたルーが無かったの……ごめん…』

「昼CoCo壱我慢したのに」

『ホントごめん…！また今度作るから！』

「……で、何になってん」

『…チキン…肉じゃが……？』


烈は小さくいただきますと言って料理を一口食べた。


「……美味い」

『ホント？！良かったぁ…』


その後なんだかんだしっかりおかわりもしてくれて安心した。


『機転が効く良妻でしょ』

「良妻はカレールーあるか確認してから買い物行くんや」

『えぇ…』

「まぁ、そこがお前の可愛えトコやな」


烈はテレビを観るフリをして、視線を逸らしながらそう言った。


まだあるから明日も食べてね、私の可愛い旦那様。


おわり