茜さす
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9月1日
2学期が始まり名前は嫌々学校に向かって自転車を漕いでいると、ふと南が前を歩いているのが見えた。
夏休み中にインターハイから戻って来たあの日以来、何となく河原に行くとお互いがいて、他愛もない話をする仲になっていた。夏休みが終われば、自然とそれも無くなってしまうのだろうか…そんな矢先に見かけたあの背中に身体が反応してしまう。
その背中には、大きなスポーツバッグが背負われている。名前は少しスピードを上げて、南の元へ追い付いた。
『南っ!おはよ』
「おー、おはよーさん」
『何でそのバッグなん?引退したんちゃうの?』
南はフッと笑い、名前を見る。
「お前、ホンマに俺のこと気にしとんなぁ」
『なっ…!そ、そんくらい誰だって気付くやろ!』
慌てる名前を見て、南は再び面白そうにクスクスと笑っている。その余裕な感じが名前は何だか悔しかった。
「国体、選ばれてん」
『はっ?こ、国体って、国民体育大会?』
「よう知っとるやん」
『え…めっっっちゃ凄いやん!ほなまたバスケできるんや!良かったやんか!!』
名前は少し食い気味に言った。まるで自分のことかのように喜んでいるのが分かる。
「そない嬉しいか?」
『…嬉しいよぉ』
「何で?」
『…南が、嬉しそうやから』
そう言って、名前は再び自転車を漕ぎ出した。そして少し進んだ所で、キッとブレーキをかけ、南の方を振り返る。
『そんなん言わすな、アホ〜!!』
突然大きな声でそう叫び、手を振ってから名前は学校の方へと進んで行った。その背中と、風に揺れる髪を見ながら南は小さく呟いた。
「アホはどっちやねん…」
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