言葉は儚い
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私の旦那様は、NBA選手だ。
しかも割と、いや、結構有名な選手だ。
今はシーズン中の為、毎日バタバタした生活を送っている。と言ってもバタバタしているのは私だけだ。仕事はもちろん、旦那様の体調管理もしっかりしなければならないからだ。特に食事は気を使っている。
急いでご飯を作ろうと大慌てで帰ると、既に楓が家にいた。
「おかえり」
『あれ、もう帰ってたの?早いね』
「明日から急に遠征になった」
『えっ?!』
楓はキャリーケースに荷物をギュウギュウと押し込んでいた。以前は言われなければ遠征当日でも荷物を用意していなかったけれど、この1年で随分と変わった。「名前も仕事して大変だろ」と言い、自分のことはやるようになった。私への気遣いが凄く嬉しい。
しかし急な遠征となると、急に明日から2週間は会えなくなるということだ。それはそれで心の準備ができていない。
『ちょうど今日の晩ご飯は、楓の好きなのにしたんだ。良かったぁ』
楓と結婚してから1年にもなるのだから、遠征にはそろそろ慣れなければならない。そう分かってはいるものの、やっぱり寂しいというのが本音だ。楓の身体をしっかり休めるために、ベッドも大きい物を選んだ。あのベッドに1人で眠るのは、より孤独感が増す気がする。
でも、それを悟られてはいけない。
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