Proudly
NAME CHANGE
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
少しの沈黙の後、三井くんは俯きながら話を始めた。
「俺さ…最近まで少し荒れてただろ。まぁ問題生徒ってやつじゃん。そんな俺と名前が付き合ってるって周りが知ったらよ…名前が良く思われなかったり、何か言われたりするんじゃねーかって思って…」
つまり、私を思ってのことだった…ということだ。三井くんの優しさに素直に感激したのと、そこに気付けなかった自分の愚かさが悔しくて、目からすーっと涙が流れた。
「ゲッ…な、泣くなよっ!」
『だ、だってぇ……三井くんの…優しさに…気付けなかったから…なのに、こんなこと言っちゃって……私……っ…』
三井くんはハァと溜息をついて、私の頭にポンッと手を乗せた。温かくて、何でも包んでしまえそうな大きな手だ。
「俺で、いーのかよ」
三井くんは少し不安そうにそう言った。ずっとそんな風に思わせていただなんて、本当に自分が情け無い。
『三井くんがいいの』
少し見つめ合うと、三井くんは私の手を取り、歩き出した。何も言わなかったけれど繋がれた手から好きという気持ちが伝わってきた気がした。
翌日、昼休みのチャイムが鳴ると三井くんが私のすぐ横に立っていた。
「一緒に食おうぜ、名前」
『あ…うんっ!』
少し照れくさそうに、三井くんは頬をポリポリとかいている。
「えっ…ちょ…な、何で…?」
周りの友だちは驚き、私と三井くんをキョロキョロと何度も見返す。
「彼女だからだよ」
そう一言残して、三井くんは自分の席に戻って行った。
黄色い歓喜の声が教室に響いた。
おわり
あとがき→