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数日後
相変わらず、私たちは教室ではほとんど会話をしない。たまに目線だけやると、三井くんはぼんやりとしていることが多かった。今日もお昼は、堀田くんたちがやって来て一緒に食べている。
私も友だちとお弁当を食べていると、一人が重大発表があると言った。
「私、彼氏ができましたーーーっ!」
「えーっ!おめでと!2組の人?」
友だちは凄く盛り上がっていた。おめでたいことに変わりはないけれど、私は堂々と言えて羨ましいなぁと思ってしまった。また三井くんの方を見ると、楽しそうに笑いながら堀田くんたちと話している。私も、三井くんとご飯を食べたいなぁ…そう思うと何だか切なくて、友だちの話はあまり頭に入って来なかった。
授業が終わり、少し友だちと話していると出来たてほやほやの彼氏がやってきた。
「帰ろーぜ」
「あ、うん!それじゃ皆、また明日ね!」
幸せそうに微笑み合いながら、堂々と並んで廊下を歩いて行った。やっぱり良いなぁ…三井くんとあんな風にしたいなぁ…そう思えば思う程、羨ましさが積もっていく。
思い切って、三井くんに言ってみよう。
私はそう決意し、三井くんの部活が終わるのを待った。
今日も〝いつもの場所〟で待ち合わせをする。いつものように人目のつかない路地を細々と歩く。三井くんはいつものように、バスケ部であった面白い話をしている。本当に楽しそうに話すから、この時間は私にとってかけがえのないものだ。
ふと話が途切れたところで、切り出すことにした。
『三井くん、あのさ…』
「ん?何だ?」
ゴクリと唾を飲み込み、フゥと息を吐いてから口を開く。
『別に、付き合ってること、周りに隠さなくても良いんじゃないかな……私、三井くんとお昼ご飯食べたりしたいな…』
そう言うと、三井くんの表情は一瞬にして曇った。そんなに嫌なのか……さすがにダメージは大きい。
『何も悪いことしてないじゃん。何でコソコソしなきゃいけないの…?私…三井くんの彼女ですって堂々としてたいよ…』
涙は出なかった。あまりにも三井くんが深刻そうにするから、冷静になれたのかもしれない。
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