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〝部活終わった。いつもの場所で待ってる。〟
携帯にメッセージが入っていた。相手は彼氏の三井くんからだ。
付き合い始めて数ヶ月が経つが、私たちは周りにこのことを隠している。私は構わないのだけれど、三井くんが同じクラスだし、何だか照れくさいと言ったからだ。
私は〝いつもの場所〟に向かった。学校の裏手にある、ほとんど人が通らない路地のもう営業していないたばこ屋の前だ。そこから遠回りをして私の家まで送ってくれるのが定番だった。
「そんで桜木の奴がよぉ〜」
三井くんは今日もバスケ部であったことを楽しそうに話してくれる。本当に部活の仲間が好きなんだなと思いながら、うんうんと頷いて話を聞いた。
ふと三井くんが何かに気付いたかのように、話すのを止めた。
『どうしたの?』
「いや…俺いっつも喋り過ぎだよな。しかも部活のことばっか…」
『そんな…むしろ楽しいよ?』
「…なら良いけどよ」
そう言って、三井くんは私の手を握った。いきなりのことで私は少し驚き、同時に心に幸せがじわ〜っと溢れ出てきた気がした。
「ちゃんと好きだからな」
その言葉と照れくさそうな笑みに、心臓がドキリと跳ねる。三井くんはときどきこうして愛を示してくれる。しかしどうも〝ちゃんと〟が気になった。でも何だか聞くのが怖くて、私は黙って微笑みながら頷いた。
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