Mistakes Cause
NAME CHANGE
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『わ、私、ちょっと外でご飯買ってきますね』
オフィスを出ようと立ち上がると、名前の腕を宮城が掴んだ。いつもよりずっと真剣な目で見つめられる。
『み、宮城…さん?』
「名字さん…俺の…」
宮城はもう片方の手でそっと名前の手に触れた。すると名前の手には500円玉が乗っていた。
「ドリンクも買ってきて♡」
またしてもイタズラっぽく笑う宮城に、やっぱり名前はドキドキしっ放しだった。そしてそれを悟られまいと、平然と対応する。
『宮城さん、からかわないで下さいよ〜』
「ゴメンゴメン。だって名字さんの反応、面白ぇんだもん。それに…」
『そ、それに…?』
「なんかすげー、癒される」
優しく微笑む宮城の顔がまともに見られない。平然としているだなんて無理だし、隠し切れていない。
『だからそういうのは勘違いされちゃいますって…』
少し遠慮がちに言うと、宮城は名前の手をそのままそっと握った。
「勘違い…じゃないよ、それ」
『えっ…?』
宮城の熱い視線が名前を離さない。時計の秒針がカチカチと一定のリズムを刻む。
「名字さんのこと、ずっと気になってた。いつも一生懸命で、上司にも後輩にも慕われててさ。それに…笑った顔が、すげー可愛いし」
そう言ってニッと笑う宮城の笑顔は、自分には勿体ない程に魅力的で、名前はつい見惚れてしまう。
「急にゴメンね。2人きりになれるチャンスなんて滅多にないしさ。言わなきゃって思っちゃって…」
『わ、私も!ずっと宮城さんに憧れてました…!だから…あの……嬉しいです…!!』
そう言うと、宮城は握っていた名前の手をパッと離し、背中を向けた。暫く動かないままだった。
『宮城さん…?』
「ゴメン、俺今すげー顔してるから見せられんない」
よく見ると、耳が真っ赤だった。名前は回り込み、宮城の顔を覗く。
「えっ…ちょっ…ダメだって!」
『どんな顔なのか気になります』
「恥ずかしいから」
『えー、見たいです』
「ダメだって」
宮城はグッと名前の腕を引き、咄嗟に抱き寄せた。
『…えっ……み、やぎ…さ…』
「これなら見えないデショ」
宮城の胸の鼓動が伝わってくる。その速さにまた名前の表情が緩む。
「さ、名字さん。そろそろ…」
宮城は名前の肩に手を掛け、胸から離した。そして顔の高さを合わせ、見つめる。
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