南side.
NAME CHANGE
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店に着くと名字は楽しそうにキョロキョロと店内を見回す。
『あ!あったで、南!』
そらあるやろ。ある前提やっちゅーねん。何でそない嬉しそうやねん。ほんで何でいちいち俺の方見て報告すんねん。え…名字、可愛過ぎひん?マジでわざとやったらホンマ人間不信になりそうや…。
俺は今自分がどんな顔をしているのか想像するのが恐くて、なるべく名字に見えんよう、後ろを歩いた。
『あとは……あっ!あった!』
ふと名字が立ち止まり、届くか届かないかの場所に背伸びをして手を伸ばしていた。そこは『取って』って言わんのかい!頑張り屋さんか!!
俺は後ろから商品を取り、カゴに入れた。名字は驚いたように俺の方を振り返った。
『あ、ありがと…』
少し照れたように、節目がちにお礼を言うその顔は初めて見る表情だった。アカン。可愛いって声に出してしまいそうや。頭をフル回転して出た言葉はコレだった。
「届かんのやったら言いや。素直やないなぁ」
どうや。これでバレへんやろう。まあ、さっき名字が言った言葉をまんま返しただけやねんけどな。
名字を見ると、少し戸惑っているようだった。何か察したのだろうか…まぁそれはそれでええけど…。
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