飾らないで
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次の日
私は一目散に彩子ちゃんの元へ向かった。そして、木暮先輩にデートに誘われたことを話した。
「えー、良かったじゃない。木暮先輩はかなり優良物件よ。優しくて頼れて勉強もできるし。そういえば部活の時、よく名前のこと聞かれてたわね……そういうことだったか」
『えっ…わ、私のこと聞いてたの?』
「うん。何が好きなんだろうとかさ」
『な、何て答えたの?』
「ラーメンが好きって伝えておいたわ」
『えぇぇぇ!は、恥ずかしい〜!』
「こういうのは背伸びしちゃいけないのよ。後で絶対ボロが出るんだから。それに、木暮先輩はありのままの名前を知れて喜んでたわよ?」
『ホ、ホントに…?』
「木暮先輩は素敵な人よ。名前だってこんなに可愛くて良い子なんだから、大丈夫!自信持って!」
彩子ちゃんにそう言われると、心強かった。だからそれ以上、木暮先輩について聞くのを止めた。自分で見て、聞いて、感じたかったから。
そして迎えたデート当日
私は定番の待ち合わせスポットに立っている。こんなにたくさんの人がいて、ちゃんと会うことが出来るのだろうか。キョロキョロ見渡しても、それらしき人はいない。時間を確認しようと携帯を取り出すと、ちょうどメールを受信した。木暮先輩だった。
「後ろにいます」
瞬時に振り返ると、木暮先輩が立っていてニコニコと手を振っていた。
「もしかしてずっといた?俺もいたんたけど、死角になっててお互い気付かなかったな」
『えっ…すみません…見えない所に立っちゃって…』
「謝らないでよ。さ、行こうか。まずは腹ごしらえだ」
爽やかな笑顔が眩しくて、ドキドキしっぱなしだった。先輩がランチで連れて行ってくれたのは、最強新しくできた、しかもずっと気になっていたラーメン屋さんだった。
『あっ!ここ、来てみたかったんです。でもなかなか機会が無くて…』
「ホント?良かった。じゃあじっくり味わって食べないとな」
少し待つ程度でお店に入ることができた。念願のラーメンを食べたけれど、正直、緊張して味なんて分からなかった。
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