今、青春の1ページ
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それからもう何日か経ち、球技大会の日が近付いてきた。この球技大会が終われば、岸本先生の実習は終わる。
「皆!総合優勝できたら、担任の大西先生が全員にアイス奢ってくれるで!」
教室に歓喜の声が響く。
「先生、何でそんな得意げなんですか〜」
「ありがたいと思えや!俺が交渉したんやぞ!」
岸本先生が来てから、何となくクラスの雰囲気が良くなった気がする。皆を盛り上げてくれる、楽しくて優しいお兄さんのような存在……〝お兄さん〟で本当に良いのだろうか。私は岸本先生が楽しそうにしているのを見ると、いつもこんな風に何か答えを見つけたくなるような、フワフワした気持ちになっていた。
球技大会当日
私はバドミントンのダブルスに出ることになっている。出番が近付くと、クラスの何人かが応援に来てくれた。その中には岸本先生もいる。
「よう、名字!今日はボーッとしたらアカンで!」
ニッと歯を見せて、岸本先生は楽しそうに私に話しかけた。球技大会が終わって、このままサヨナラするのは嫌だ。急にそう強く思い、私はギュッとラケットを握り、口を開いた。
『岸本先生、もし勝てたら私の話、聞いて貰えませんか?』
「ん?話?何や、相談か?」
『まぁ、そんなトコです』
「ふぅん…ほな、頑張りや。いいか、相手の隙をつくんや。よう見て、狙って打つ!」
こんな時でさえも真剣にアドバイスをくれる岸本先生は、キラキラしていて本当にかっこいい。そんな気持ちを顔に出さないように、グッと堪え、私は頷くことしかできなかった。
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